会社情報

  • 0800-888-3900〈受付時間〉 平日 8:30~17:30
  • 無料 資料請求 口座開設
  • 無料 個別相談申し込み
  • MENU

HOME > ありがとうブログ > 第19期ありがとうファンド運用報告(2022年8月末~2023年8月末)

第19期ありがとうファンド運用報告(2022年8月末~2023年8月末)|ありがとうブログ|国際分散投資ならありがとう投信

第19期ありがとうファンド運用報告(2022年8月末~2023年8月末)

2023年09月29日(金)

第19期ありがとうファンド運用報告(2022年8月末~2023年8月末)

さて、ありがとうファンドは8月末に第19期決算を迎えました。今月のありがとうブログでは1年間の振り返りを簡単にさせていただければと思います。報告期間は前期期末の2022年8月末から2023年8月末までの12ヶ月間になります。また、これから全国6ヶ所で開催する第19期運用報告会では本ブログで解説させていただく内容に加えて、足元の投資環境の整理・今後の運用方針などまで広げて話したいと考えておりますので、是非ご参加いただけますと幸いです。

 

 

 

下図の上段はいつも月次レポートで載せている騰落率の図になります。8月末時点の1年間の騰落率は17.1%となり、当ファンドの基準価額は2023年3月頃まではボックス圏内の推移でしたが、それ以降は上昇基調となりました。

 

【ありがとうファンドの騰落率】

1.jpg

出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成。線グラフはありがとうファンドの基準価額2022年8月末時点を1とした期中の推移。

※設定来騰落率については、ありがとうファンド設定日の 2004 年 9 月 1 日からの騰落率になります。

 

 

ありがとうファンドは世界の幅広い国・地域に分散投資しておりますので、各国・地域別の株価推移も見てみましょう。期中中盤にかけて欧州株式市場の上昇勢いが際立っていますね。これは39クッキング【ドイツ人はジャーマンポテトを知らない...?】でも述べたように、欧州地域では記録的な暖冬になったため、暖房などで使われるエネルギー需要が減り、従前にリスクと意識されていたエネルギー危機には陥らないだろうとの楽観的な観測が増え、過度な景気後退懸念が和らいだ点が欧州株式相場を支えるかたちになりました。また、欧州株式市場には中国のゼロコロナ政策転換による中国経済再開の恩恵を受ける銘柄も多くあり、欧州株式市場のリバウンドを加速させました。具体的には、当ファンドの投資例として以前紹介したルイ・ヴィトンなどのラグジュアリーブランドを有するLVMH(フランス)の株価が大きく上昇しました。暖冬でエネルギー問題はなんとかソフトランディングして、同時期に爆買い中国人復活で盛り上がったイメージでございます。それ以外の国・地域については、前期の流れを引き継ぐかたちで主要国の利上げ動向に右往左往させられる展開が続きました。ただし、急速な利上げを進めてきた米国などではインフレのピークアウトが期待されたり、一方ではいやいやまだまだこれからという観測や高止まり懸念もあり、インフレ動向に関するgood news やbad newsに一喜一憂する展開が続き、期前半を通してボックス圏で推移しました。

 

【欧州天然ガス価格は暖冬による需要低下で下落】

(天然ガスオランダTTFと欧州株の推移)

2.jpg

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。欧州株価(ユーロ建て)は2019年末を100として指数化、3月7日までの日次推移

 

 

しかし、期中盤の2023年3月には米国シリコンバレーバンク破綻を契機とした欧米金融機関の信用不安から、世界株式市場は大きく調整しました。ただし、主要国の政府・中央銀行の対応が迅速だったことにより比較的速やかに相場は持ち直しました。特に5月に入ると、米国の債務上限問題や中国経済の先行き懸念など海外発の問題がクローズアップされる中、政治と経済の両面で比較的安定感のある日本に注目が集まり、外国人の日本株買いは日本株式市場を大きく上昇させました。また、シリコンバレーバンク破綻により一旦は沈んでいた米国株式市場では、生成AIブームがはじまり、米国大手テクノロジー企業を中心に株価が急激に上昇しました。一方、中国株式市場は経済の長期停滞懸念から株価は低迷し、先進国株式市場に比べ出遅れるかたちになりました。

 

【マーケットのおさらい】

(現地通貨ベース)

3.jpg

出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

 

 

次に、為替の推移も見てみましょう。対ドルで比較的up downの大きな期になりました。前期までの一方的な円安進行トレンドから一転、昨年11月頃から米国のインフレのピークアウト期待が強くなるとドルが売られ、円高基調になりました。また、12月20日に日銀が事実上の利上げを決定した際も円高に振れ、米国のインフレ動向だけではなく、日銀の金融政策変更や日銀次期総裁人事動向にも右往左往させられるようになりました。シリコンバレーバンク破綻のショックをこなして、期中盤からは、日本と主要先進国との金利差が再び意識されたことや、貿易収支の構造的な赤字が続いていることもあり、円安基調に回帰し、いっそう円安が加速しました。当ファンドのポートフォリオでは9割以上を外貨資産に投資しておりますので、円安は基準価額上昇要因になり、受益者の皆様にとっては喜ばしいことだと思います。しかしながら、円安はエネルギー価格高騰や輸入物価上昇などを通じて我々の日々の生活にマイナスの影響もあります。外国資産に直接投資をしていない幅広い層の家計にも影響を与えるので、早く安定してほしいものです。

 

 

【ドル円とユーロ円のおさらい】

4.jpg

出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

 

 

 

 

 

当ファンドの基準価額は日本円で算出されますので、円ベースでのマーケット推移も見ておきましょう。先ほどの現地通貨ベースの図を円ベースに換算すると以下のような推移になります。現地通貨ベースの株価の推移では日本株が頭一つ抜けるかたちで期を終えていますが、円安効果を加味すると下記図の様に、ユーロ建てでの欧州株の堅調さがいっそう際立つかたちになりました。円ベースの米国株と日本株がほぼ同じ推移をしている点も考えさせられますね。結局日本企業の収益源の多くも海外からの売上が多く、日本株も為替次第という事でしょうか。

 

 

【マーケットのおさらい】

(円ベース)

5.jpg

出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

 

 

【日本株式市場の国・地域別売上高】

6.jpg

出所:ファクトセット等より、一部抜粋、2023年9月25日時点

 

 

【ドル円と日本株の長期推移】

7.jpg

出所:『観光資源も有限』より、一部抜粋

 

 

次に、あくまでも概算値になりますが、それぞれの投資先ファンドの寄与度を下記のスライドでまとめてみました。基本的には計算期間の組入比率の高いファンドほど当ファンドの基準価額への寄与度が高くなる傾向にあります。

 

 

当期の主な投資行動としては、期前半はウクライナ戦争など欧州を中心とした地政学リスクが顕在化しているマーケット環境を鑑みて、アリアンツ・ユーロランド・エクイティ・グロースを全売却し、欧州株式市場へのエクスポージャーを低下させました。一方、先進国の大型株を主な投資対象としているラザード・グローバル・エクイティ・フランチャイズ・ファンドやラザード・グローバル・クオリティ・グロース・ファンドなどに投資し、米国株式への保有割合を増やしました。期中盤からは、中国経済の長期的な低成長懸念を鑑みて、アライアンス・バーンスタイン・エマージング・マーケッツ・マルチアセット・ポートフォリオを全売却し、より信託報酬の低いラザード・エマージング・マーケッツ・エクイティ・アドバンテージ・ファンドなどへ一部スイッチングすることにより当ファンド全体としての新興国株式市場へのエクスポージャーを低下させました。また、小型株を主な投資対象としているアバディーン・エマージング・マーケッツ・スモーラーカンパニーズ、アバディーン・ノースアメリカン・スモーラーカンパニーズを一部売却し、先進国の大型株を主な投資対象としているラザード・グローバル・エクイティ・フランチャイズ・ファンドやラザード・ジャパニーズ・ストラテジック・エクイティ・ファンドなどに投資し、小型株へのエクスポージャーを引き下げました。また、リスクオフ局面によるボラティリティ上昇を抑制するため、金ETFの保有割合を増やしました。なお、金ETFの買い増しについては、より信託報酬の低いiシェアーズ ゴールド・トラスト・マイクロを新たに組み入れ対象とし、優先的に同ETFへのスイッチング、買い増しを行いました。結果、株式を主とした国際分散投資を継続したうえで、金ETFを組み合わせることによりさらなる分散効果が期待できるポートフォリオになったと考えております。

 

【投資先ファンド寄与度】

(概算値)

8.jpg

 

【投資先ファンドのパフォーマンス】

(2023年8月末時点)

111.jpg

出所:各種投資先運用会社データ、ファクトセットより、ありがとう投信作成

 

 

 

 

 

各国・地域市場ごとに投資先ファンドのパフォーマンスを確認してみましょう。また、厳選投資銘柄の紹介リンクもつけておきました。長期投資の銘柄選定の根幹には、単純に株を買うという行為ではなく、企業に投資するという長期的な視点が常に必要だと考えています。つまり、投資した企業が、自分で長期的に成長することが大前提ということです。時代のメガトレンドに乗ったピカピカな成長企業から、成熟して低成長になった事業中心の経営から新たな成長事業に挑戦する老舗企業など、投資例の成長ストーリー紹介を通して当ファンドの投資哲学を実感いただけたらと考えておりますので、ご一読いただけますと幸いです。

 

 

【日本株式市場】

10.jpg

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2022年8月末を1として指数化、2023年8月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。ラザード日本株式のパフォーマンスについては投資を開始したシェアクラスの基準価額の算出が期中より行われたため、2023年5月26日まで日本株式市場と同じ動きとした仮定で算出。

 

▼投資例

業務スーパーでお世話になっております:神戸物産

すし屋もナメたらアカン:スシローグローバルホールディングス

 

 

 

 

【米国株式市場】

11.jpg

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2022年8月末を1として指数化、2023年8月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース

 

 

▼投資例

ピザ屋をナメたらアカン: Domino's Pizza

 垂直統合型の廃棄物処理サービスで活躍!:Casella Waste Systems

  デジタル時代のカギ管理屋さん:CyberArk Software

 

 

 

【欧州株式市場】

12.jpg

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2022年8月末を1として指数化、2023年8月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース

 

 

▼投資例 

使い捨て内視鏡のパイオニア:Ambu

建設化学品業界のサイヤ人的存在!:SIKA

ヴィトンの財布より株が欲しいかも...:LVMH

高性能断熱材&外壁材のグローバルリーダー:Kingspan

リアル令和の運び屋:DSV Panalpina

パワー半導体はワガハイの心臓ナリ:Infineon Technologies

建設業のデジタライゼーションを支える縁の下の力持ち:Nemetschek

 糖尿病領域の課題に全力で向き合う成長企業:Novo Nordisk

 不動産取引のオンライン化だけではもう食べていけない?:Scout24

 進化し続けるカギ屋さん:ASSA ABLOY

 

 

 

 

【新興国株式市場】

13.jpg

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2022年8月末を1として指数化、2023年8月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。ラザードEMのパフォーマンスについては投資を開始したシェアクラスの基準価額の算出が期中より行われたため、2023年6月9日まで新興国株式市場と同じ動きとした仮定で算出。

 

 

▼投資例

証明書があると安心?:Centre Testing International

火鍋屋もナメたらアカン:Xiabuxiabu Catering Management

 

 

 

 

 

【世界株式市場】

14.jpg

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2022年8月末を1として指数化、2023年8月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース

 

 

▼投資例

泳いでよし!眺めてよし!株価もよし!:Pool Corporation

スマイルは0円じゃない!:Align Technology

帳簿も申告もDIY!:Intuit

Seaは広いな大きいな~♪:Sea

宝くじで資産運用?:International Game Technology

世界最大級のコンサルティング企業:Accenture

 

 

 

【金ETF】 

15.jpg

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2022年8月末を1として指数化、2023年8月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース

 

 

 

最後に・・・

当期も前期に引き続き米国金融政策の動向に一喜一憂する相場展開の1年になりました。シリコンバレーバンク破綻など米国の急速な利上げの副作用などもみられましたが、当局の迅速な対応の結果、足元では落ち着きを取り戻しております。一方、期中盤からは米国の金融政策動向以外のテーマもちらほら見かけるようになってきました。例えば生成AIブームにより、米国大手テクノロジー企業数社の株価が急激に上昇しました。また、受益者の皆様に身近な日本株式市場では、東京証券取引所のPBR1倍割れ改善の要請による市場全体の底上げ期待や、コロナ禍あとの安いニッポンでインバウンド需要増による国内経済の活性化期待などもありました。長期投資を前提としている当ファンドでは、これらのような短期的なお祭り相場についていけないこともありますが、良い時も悪い時も平常心で共に長期投資にお付き合いいただけますと幸いです。

 

以上、簡単ではございますが第19期運用報告とさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

39!

ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

 

         

 

◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

◆株価指数について:記載されている各国・地域市場の指数は特別注記が無い場合は以下の指数を使用しています。

【日本株】→FactSet Market Indices Japan 配当込み(税引き前配当再投資)

【世界株】→FactSet Market Indices World 配当込み(税引き前配当再投資)

【米国株】→FactSet Market Indices US 配当込み(税引き前配当再投資)

【欧州株】→FactSet Market Indices Europe 配当込み(税引き前配当再投資)

【新興国株】→FactSet Market Indices Emerging 配当込み(税引き前配当再投資)

関連記事

お取引にかかる手数料率およびリスクについて

弊社ホームページに掲載されている『ありがとうファンド』のお取引をしていただく際には、所定の手数料や諸経費をご負担いただく場合があります。また、『ありがとうファンド』には価格の変動等により損失が生じるおそれがあり、元本が保証されているわけではありません。

『ありがとうファンド』の手数料等およびリスクにつきましては、商品案内やお取引に関するページ等、及び投資信託説明書(交付目論見書)に記載しておりますのでご確認ください。

初めての資産運用をご検討中の方

資産運用無料個別相談

お客さま一人ひとりに寄り添って
資産運用を一生涯サポートさせていただきます。

無料個別相談のお申込み

pagetop