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建設業のデジタライゼーションを支える縁の下の力持ち:Nemetschek(ドイツ)|ありがとうブログ|国際分散投資ならありがとう投信

建設業のデジタライゼーションを支える縁の下の力持ち:Nemetschek(ドイツ)

建設業のデジタライゼーションを支える縁の下の力持ち:Nemetschek(ドイツ)

さて、今月紹介させていただく厳選投資銘柄は建設業のデジタライゼーションを支えるドイツのソフトウェアサービス企業Nemetschek(ネメチェック)になります。実はこちらの銘柄は以前【ヨーロッパ株担当ファンド】アリアンツ欧州成長株チームupdateで簡単に紹介しており、その際BIM(Building Information Modelling)をグローバルで提供することにより、建設業のコスト低減・合理化に寄与していると解説しました。オリンピックの競技施設の最終支出が当初予算と大きく乖離していて、建設プロジェクトのコスト&タイムマネージメントが大きな課題になっているという話を例にしましたね。今回は同社の事業内容はもとより、同社が提供しているBIMの具体的な活用メリットや、建設業界が抱えている中長期的な課題から強まるBIMに対するニーズなど、少し話を広げてみたいと思います。

 

当初予算と最終支出の乖離は大きく、公費が入ると問題はさらに深刻・・・

どこかで聞いたことのあるような・・・

築地移転、東京オリンピック・・・

なぜこんなにムダが多いのか?

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出所:会社資料より、ありがとう投信作成

 

 

最初に建設業のデジタライゼーション浸透具合がどれだけ遅れているのか他業種と比べてみましょう。下図を参照いただくと、一番デジタライゼーションが進んでいる業種は旅行関連のようです。以前当ファンドでも保有していたAmadeus IT Group (スペイン)もGDSシステムを提供していました。他にも見てみると、事務支援業種では、税務申告をはじめ各種会計周りのデジタライゼーションのリーダーIntuit(米国)なんて会社も紹介しましたね。小売業では東南アジアのE-コマースのリーダーSea(シンガポール)などもありました。一方、Nemetschekが活躍する建設業のデジタライゼーションは他の業種と比べるとかなり出遅れておりますが、逆に伸びしろが大きいとも考えられるので、今後の成長に注目が集まっております。デジタライゼーションをメガトレンドの一つに位置付けている当ファンドとしては、デジタライゼーションを支える縁の下の力持ち系企業への投資割合は比較的多くなる傾向があります。

 

【建設業のデジタライゼーションは他業種に比べて出遅れている】

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出所:会社資料より、一部抜粋

 

 

次に、国・地域ごとのBIM浸透具合も見てみましょう。世界的に都市への人口集中による建築需要の増加傾向は変わらず、供給側では資材効率化や工期短縮などによるあらゆるコスト低減が求められています。特に環境問題にシビアな欧州の一部では公共プロジェクトにBIMを使うよう定めている国もあるようです。いわばBIM先進国である欧州地域において、大きなプレゼンスを有する同社の伸びしろに期待ですね。一方、日本はその点で出遅れており、何とかキャッチアップできるよう国土交通省などが旗を振っているのが現状のようです。

 

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出所:会社資料より、一部抜粋

 

 

BIMのマーケットシェアも確認してみましょう!下の円グラフでは上から、設計施工維持管理マーケットの『獲得できる可能性のある最大の市場規模』を表しています。ぱっと見ていただいて分かるのは、未だBIMを導入していないマーケットがどのセグメントでも半分以上ある点ですね。競合相手との競争はもちろん、BIM自体の有効性を業界全体に認知・体験してもらうフェーズなのかもしれませんね。いずれにせよ、同社の伸びしろの大きい点がこちらの図からも確認できますね。

 

【市場規模とマーケットシェア】

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出所:会社資料より、一部抜粋

 

 

同社の事業セグメントも見てみましょう。下図のように、同社の事業は上述した設計施工維持管理といった3つのセグメントにメディア・エンターテインメントを加えた4つの事業セグメントによって成り立っております。メディア・エンターテインメントのブランドMAXONは一見BIMと関係無いように見えるかもしれません。しかし同ブランドで提供しているCinema 4Dは、プロフェッショナルな3Dモデリング、アニメーション、シミュレーション、レンダリングのソフトウェアソリューションであり、後述しますが、建設業は多くの人が関わる大きなプロジェクトが多いので、コミュニケーションツールとしてのBIMの機能に貢献しているようです。また、Nemetschekという同社の名前自体は馴染みのないものですが、同社は各セグメントで多くのブランドを有しており、ひょっとしたらどこかで聞いたことのあるブランドがあるかもしれませんね。今まで他の厳選投資銘柄で紹介してきたように、M&Aでブランドを買い、企業全体のシナジーに結び付けることのできる典型的な成長企業ですね。

 

【4つの事業セグメントとブランド】

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出所:会社資料より、一部抜粋

 

 

同社の事業内容の解説はこのくらいにして、そもそも『BIMとは何か?』を国土交通省の資料などを参照しながら、解説させてください。う~ん役所のプレゼンは詰め込み過ぎでイマイチ何が重要なのか分かりませんね~。重要な点は従来のパソコンで作る図面を単純に3Dにしただけではなく、部品など様々な属性の情報も追加できるシステムだという点と、設計に留まらず、施工、維持管理まで建物のライフサイクル全般をシームレスに繋げることができる点です。

 

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出所:国土交通省資料より、一部抜粋

 

 

もう少し直感的にBIMのメリットを理解するために、下図を見てみましょう。例えば設計の作業は、複数の専門家の分業によって成り立っています。具体的には構造の専門家設備(電気・空気など)の専門家デザインの専門家などです。その誰か一人でも図面の一部を変更や追加をすると設計全体の整合性を考える必要が発生し、それを指差し確認で行うのは非常に時間と手間のかかる作業のようです。そこでBIMモデルでは、3Dで表現できる形状の情報だけではなく、柱や壁、建具、部屋などに寸法や材質、空間などの属性情報を持たせているので、どこか一部を変更した場合、整合性が取れなくなる箇所などをすぐに特定・確認でき、作業の効率化が進むという利点があります。また、部品などの全ての属性が図面に載ってくるので、部品の価格・数量の積算をいちいち数えることなく自動化できますし、重量なども自動に把握できるようになります。さらには、属性情報が紐づいているので、様々なシミュレーションができ、従来の『図面→3Dモデル』といった作業の流れではなく、『3Dモデル→図面』といったように180度作業の方向を変えることも可能になりました。最初に整合性のとれた3Dモデルを作成し、必要な部分を切り出して平面図や断面図など、図面間の整合が取れた2次元の図面が作成できるようになり、業務の効率化に貢献しています。

 

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出所:国土交通省資料より、一部抜粋

 

 

BIMは設計段階だけではなく、実際に工事をする施工段階でも活躍が期待されています。下図のように、設計と施工で異なるBIMを使っていたり、そもそも施工側ではBIMを導入していないなどで、建設プロジェクトのライフサイクルを一貫して連携できるBIMのメリットをフルに享受できていないケースも多いようです。施工段階でも一貫したBIMを導入することにより、施工現場で発生する各種問題・確認事項を3Dモデルで理解を深めることができたり、発注者・設計者への確認も容易になるので、合意形成の意思決定も効率化できるようです。BIMそのものが建設プロジェクトの『見える化』なので、コミュニケーションツールとしても重宝されているようですね。最近はVRを活用してBIMモデル内の仮想現実空間を歩き回って、確認することもあるようです。コミュニケーションを円滑にするためにも、設計施工維持管理、そして3Dアニメーション技術などのメディアまで、一貫したラインナップを提供できるかがBIMの提供側の強みになると考えられます。その点、Nemetschekのブランド数の多さが物語るように、一貫したサービスが提供できる同社の事業体制は競争上魅力的だと考えます。

 

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出所:国土交通省資料より、一部抜粋

 

 

さらに、BIMでは施工の際の作業手順も可視化できるようです。作業員も文章の箇条書きで工程こうだからと言われるよりも、下記図のようなアニメーションで工程を共有してもらった方が効率性も上がりますし、安心・安全ですよね。また人件費や機材費もばかにならないので、事前にこういったシミュレーションを繰り返すことにより最適な人員配置、作業工程を導き出し、工期短縮・コスト低減につなげられることも大きなメリットですね。

 

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出所:『施工BIMのすすめ』より、一部抜粋

 

 

 

さんざんBIM活用のメリットを紹介してきました。ここからは、日本のみではなく世界的な建設業界の中長期的な課題から、同業界のデジタライゼーションの成長性について考えてみたいと思います。冒頭で建設業界のデジタライゼーションが出遅れているという話をしたと思います。『他の業界もデジタル化しているから、建設業も・・・』という周りと合わせる的なレベルの話ではなく、建設業を取り巻く深刻な労働環境の改善や、環境対応ニーズなど中長期的な変化にこたえるためのデジタライゼーションだと思いますので、息の長い成長ストーリーだと考えております。

 

建設業の生産性は製造業の半分・・・

→BIMによる改善余地は大きい

【建設業の労働生産性の低下】

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ウッドショックなどで原材料は急騰・・・

コスト管理がより重要に・・・

→BIMによる資源効率upは会社にも地球にも優しい

【建設資材価格の推移】

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建設投資は増加しているにもかかわらず就業者数は減少

→人気のない建設業、人員確保のためには作業の効率化が求められる

【建設業就業者の減少】

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他業種と比べて高齢化が著しい

→熟練の技だけに頼れない、仕組みが必要

【建設業就業者の高齢化】

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建設現場では週休2日が十分に定着していない様子・・・

長期労働で生産性が低いということは・・・

→足繫く現場に通う=美の時代は終わった

BIMベースでコミュニケーションしましょう

【年間出勤日数の推移】

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出所:『建設業ハンドブック2021』より、一部抜粋

 

 

上述した労働環境を含む生産性向上圧力に加えて、環境対応ニーズも増しております。環境に配慮して持続可能な社会を実現しないといけない空気感maxな時代になり、今までの『なんか地球に優しそうなことやっているよ!』アピールだけでは投資家に相手してもらえなくなりました。直近のデータによると、建築物の建設と運用が世界のエネルギー使用量の36%を占めており、また建設はエネルギー関連の 39% (前段階の発電を含む) に相当する CO2 を排出し、世界の埋め立てゴミの約 30%に相当する廃棄物を出しているとされています。BIMを活用することにより、3Dモデルの仮想現実空間で今まで現場でやっていたようなシミュレーションが可能になり、施工においても工期短縮や、資源を効率的に使うことができるのでBIMは建設業の環境対応ニーズにも貢献できそうですね。

 

BIMとは直接関係ありませんが、最近、下の写真のように近所でコンクリートを流し込む作業場を見ました。コンクリート塀の基礎だと思いますが、大勢の作業員が型枠の板を図面に沿って加工し、現場に固定し、コンクリートを流し込んでいました。固まったら一つ一つ型枠を外します。型枠の木は水分を吸うので何度も繰り返し使えないそうです。

 

【近所の施工現場】

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下記の動画では、3Dプリンターでコンクリートの表面を自由度の高いデザインで構築し、その内部にコンクリートを流し込む新しい施工法を紹介しています。直接BIMとリンクして3Dプリンターを動かせるので、作業員数を削減できますし、木製の型枠も減らすことができるのでエコフレンドリーだな~と感心したので、紹介させていただきました。BIM含む建設業のデジタライゼーションはこういった環境負荷低減プレッシャーにこたえるためにも必要とされていくのでしょう。

 

【3Dプリンティングで実現する自由曲面の構造体の施工】

 

 

当ファンドでは今回紹介したNemetschek以外にも、建設業界のデジタライゼーションや、同業界の環境問題など長期的な課題に挑戦する企業に厳選投資しておりますので、ご参考までに下記のブログもご参照いただけますと幸いです。

 

建設化学品業界のサイヤ人的存在!:SIKA(スイス)

高性能断熱材&外壁材のグローバルリーダー:Kingspan(アイルランド)

 

 

さて、少し話が大きくなりましたが、最後に株価を見て終わりにしましょう。いわゆるクオリティ・グロース銘柄のNemetschekはコロナ禍においても成長期待から、株価が大きく上昇しましたが、足元では米国をはじめとした利上げ観測の高まりからバリュエーション要因で大きく調整しています。このようにマクロ環境は向かい風ですが、同社が提供しているサービスは今後建設業界が持続可能な成長をしていくうえで必要なテクノロジーだと考えておりますので、そんなに心配はしておりません。今回の解説ではBIMの活躍の場について、設計施工を中心に言及しましたが、その後の維持管理においてもBIMの活用の場は広がっておりますので、その点についてはまた時間を見つけて解説させていただければと思います。

 

【長期での株価推移】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価と指数は1999年3月末を1として指数化、2022年1月末までの推移。外貨建ての株価と指数はすべて月次で邦貨換算した日本円ベース

 

39!

ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

 

         

 

◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

◆株価指数について:記載されている各国・地域市場の指数は特別注記が無い場合は以下の指数を使用しています。

【日本株】→FactSet Market Indices Japan 配当込み(税引き前配当再投資)

【世界株】→FactSet Market Indices World 配当込み(税引き前配当再投資)

【米国株】→FactSet Market Indices US 配当込み(税引き前配当再投資)

【欧州株】→FactSet Market Indices Europe 配当込み(税引き前配当再投資)

【新興国株】→FactSet Market Indices Emerging 配当込み(税引き前配当再投資)

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