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Seaは広いな大きいな~♪:Sea(シンガポール)

Seaは広いな大きいな~♪:Sea(シンガポール)

子供の保育園送迎担当として早起きが定着してきたこの頃ですが、残念ながら少し肌寒くなってきたので、布団から出るのがおっくうになってきました。受益者の皆様方におかれましてはいかがお過ごしでしょうか?先日、いつも通り子供を送迎中、子供が保育園で習ったのか『海はひろいな~大きいな~♪』『海』を繰り返し歌い始めました。ちょうど今月の厳選投資銘柄紹介はどの企業にしようかな~と悩んでいたところで、脳みその中でいろいろつながりました!『海』は英語で『Sea』、投資の世界でSeaと言ったら、東南アジアIT大手企業Sea!という事で、かなり無理やりですが、息子に感謝して、今月は投資先企業Sea(シンガポール)の事業内容を簡単に解説させていただきます。え?そんな企業聞いたことないよって?Seaはリアルに大きいですよ~。早速規模感を把握してみましょう。時価総額ランキングを見てみると世界株式市場では111位の規模になっております。わかりやすく日本企業の時価総額と比べてみると日本勢3位ソニーの次、NTTよりデカいといったサイズ感でございます。それにしても日本勢の埋没感がハンパないですね~。2018年にも同様のランキングをブログで言及しましたが、その際はトヨタ自動車が29位でしたので今とあまり変わりませんが・・・1位は引き続きアップルで変わらず、時価総額が2.5倍くらいになっています・・・

 

【時価総額ランキング(世界)】

2021年9月末時点

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。わかりやすくするためすべて円ベースに換算したランキング

 

 

早速同社の事業内容をザックリ把握してみましょう。下記図の売上高ベースで見ると、直近は『デジタルエンターテイメント事業』『E-コマース事業』の2本柱になっているようです。まだ規模は小さいですが、『デジタル金融サービス事業』も今後のプレゼンス拡大が期待できそうですね。

 

【事業別の売上高推移】

四半期ベース

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出所:会社資料、ファクトセットより、ありがとう投信作成

 

 

売上高だけだと利益貢献度が見えてこないので、下記図で利益の推移を見てみましょう!上記の売上高推移と比べるとガラッと風景が変わりましたね。『デジタルエンターテイメント事業』の黒字で他の事業の赤字を穴埋めしている構図ですね。以前『ありがとう39ランキング【テクノロジーサービスセクター:①クラウドIaaS、PaaS】』で触れたアマゾンのAWS事業で稼いで、他の事業の規模拡大を支える構図とどこか似ているイメージです。ところで、この稼ぎ頭の『デジタルエンターテイメント事業』ってなんすかね?と思われている方が大半だと思いますので、事業別にもう少し深堀してみましょう。

 

【事業別の調整後EBITDA推移】

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出所:会社資料、ファクトセットより、ありがとう投信作成

 

 

 

▼デジタルエンターテイメント事業

同社の歴史を紐解くと2009年にGarena Interactive Holdingとして創業し、2017年に社名をSeaに変更した背景がございます。『デジタルエンターテイメント事業』はまさしくこの前身のGarena時代から同社の大黒柱になってきたゲーム事業になります。現在では、世界130カ国で自社開発ゲームFree Fireが利用されており、同社発表によると直近の2021年第2四半期のGoogle Playにおいて世界で3番目に多くの月間アクティブユーザー数を達成したとのことです。また、自社開発ゲームだけではなく、同社の大株主であり、事業構成も似ている中国IT大手テンセントからの商品パイプラインもあるようです。同社の事業構成は以前ブログで紹介したテンセントやアリババが中国で成長したビジネスモデルに似ており、同社はこういった成長ステージの初期段階にあると考えられることから、今後の成長が楽しみですね。

 

【テンセントは同社株の22.86%を保有する大株主】

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出所:ファクトセットより抜粋

 

 

『デジタルエンターテイメント事業』の収益モデルはいわゆるフリーミアムモデルで、ゲーム自体は無料でダウンロードできて楽しめますが、ゲーム内でアイテムを売ることにより、マネタイズ化しております。下記図のように足元では10%前半くらいのユーザーが有料サービスを利用しているようです。進出している国・地域に合わせたゲーム販売もしており、世界レベルで規模を拡大できるキャパを持ち、有料ユーザーも増しているようなので、まさに鬼に金棒と言ったところでしょうか。

 

【有料ユーザーの増加は続きマネタイズ化が進む】

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出所:会社資料より、ありがとう投信作成

 

 

 

▼E-コマース事業

次に、売上高2本柱のもう一本、『E-コマース事業』についても見てみましょう。同社は2015年からE-コマース分野に本格的に進出し、インドネシアや台湾などでECプラットフォームShopeeの運営を始めました。同社の直近の発表によるとShopeeは2021年第2四半期においてGoogle Playで最も多くダウンロードされたアプリであり、またGoogle PlayとiOS App Store合わせてでは、ショッピングカテゴリーで世界第2位を達成したとされています。2019年第4四半期からはブラジル、2021年第1四半期にはメキシコと、東南アジア以外の地域にも事業を拡大してきた点もグローバルでの認知度上昇に繋がった事でしょう。

 

【Shopeeは東南アジアで最も訪問者数が多かった】

2020年

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出所;会社資料、各種レポートより、ありがとう投信作成

 

 

【国別の売上高構成割合】

ブラジルでも活躍しています!

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出所:ファクトセットより、抜粋

 

 

また、Shopeeは海に囲まれた東南アジアという断片的な市場でラストワンマイルデリバリーを含む包括的なロジスティックスサービスも提供しており、そういった点も評価につながっているようです。ただし断片的な市場であるが故、勝者を決める競争も激しく、マーケティング費用が先行する形でユーザー層の拡大を目論んでいる段階のようです。特にインフルエンサーの活用やマンスリープロモーションによる定期的な販促も惜しみなく行っているとのことでした。有名なインフルエンサーの起用としては、K-POPグループのBLACKPINKやサッカー選手のクリスティアーノ・ロナウドなどだそうです・・・金払いがハンパないでしょうに・・・

 

BLACKPINK

 

クリスティアーノ・ロナウド

 

 

加えて、前回のブログで話したように、コロナ禍の特殊要因でECビジネス全般に追い風が吹きました。特にコロナだからとって短期的なテーマで同社を保有しているわけではございませんが、コロナ禍で体験したECの便利さは長期的な成長を加速させたようにも考えられます。

 

【コロナロックダウン前、中、後でオンラインに費やした一日当たり平均時間】

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【コロナロックダウン前、中、後でECの利用状況】

コロナロックダウン前を1としてインデックス化

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出所:Google、e-Conomy SEA2020より、ありがとう投信作成

 

 

 

▼デジタル金融サービス事業

最後に、これからの伸びしろ担当大臣的な『デジタル金融サービス事業』も深堀してみましょう!同社は2014年にこの分野にベトナム、タイで参入し、サービス提供国を拡大し、2019年第4四半期にブランド名をSeaMoneyに統一しました。同事業ではいわゆる電子決済と消費者金融が主要な収入源になっているようです。有料ゲーム課金の際の決済や、E-コマースの決済、個人の消費者金融需要など、他の事業ともシナジーが期待できそうな事業内容になっています。それにしても、テンセントに似ていますね~。最近ではマレーシア政府が若者の経済負担を軽減し、キャッシュレス消費を促進するためのeBeliaプログラムを実施した際に、170万人がこのプログラムを利用して、そのうち100万人近くがSeaMoneyのeウォレットを使ったそうです。このような形で人気を集め、結果としてネットワーク効果を高めているようです。電子決済事業の収益構造については以前のブログをご参照ください。

 

東南アジアの決済事情について、マクロ環境も簡単に整理してみましょう。東南アジアの電子決済の事業環境は中国と似通った点が多いのですが、e-ウォレットの浸透率という点では未だ成熟期には達しておらず、これからも成長の伸びしろが期待されているようです。下記図では同社のプレゼンスのある国の浸透率を青色バーで表示してみました。今後東南アジアが中国と同じ道を歩むのであれば確かに伸びしろは大きそうですね。一方、日本では衆議院選挙でマイナポイント3万円なんて細かいこと言っていますよね・・・

 

【e-ウォレットの浸透率の各国比較】

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出所:BCGより、ありがとう投信作成

 

 

最後に、同事業の関連分野でさらなる成長の可能性について考えてみましょう。2020年12月に同社はシンガポールでデジタルフルバンクのライセンスを取得しました。また、同社は2021年にインドネシアの銀行を買収しています。これは何を意味するのでしょうか?東南アジアでは銀行口座さえ持てないUnbankedの大人が2億人近くいます。また、銀行口座は持っているけど、ローン、投資、保険などのサービスを受けられないUnderbankedの人はさらに1億人近くいるそうです。こういった銀行のサービスをフルに享受できない人たちに従来の銀行が対応できるのでしょうか?例えばSea『デジタルエンターテイメント事業』、『E-コマース事業』、『デジタル金融サービス事業』で得た消費者の行動履歴や決済履歴のデータを活用すれば従来の銀行にフルにアクセスの無い3億人近くある大人の与信を独自に把握することも可能かもしれません。従来の銀行が手を出せなかったこういった層へのアプローチをデジタルバンクとして開拓していくのでしょう。また銀行のライセンスを得ることにより個人だけではなく、中小企業へのアプローチ拡大も考えられます。人口がどんどん増えて、リアル所得倍増ワールドの新興国市場では少子高齢化デフレマインドmaxJAPANとは異なり中小企業の資金需要も強いので、伸びしろは大きいでしょう。うらやましい限りですね~~

 

【東南アジアの7割以上がUnbankedかUnderbanked】

2018 年のデータ

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【UnbankedかUnderbankedの大人人口はインドネシアだけでも約1.4億人】

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出所:Google、e-Conomy SEA2019より、ありがとう投信作成

 

 

 

最後になりますが、参考までに株価を見て終わりにしましょう。Seaのネットワークは広いな~♪ビジョンも大きいな~♬株価も約4年で22倍とハンパないな~(^^♪ということで、『Seaは広いな大きいな』という事にさせて下さいませ。また、Seaの名前の由来は面倒くさいので調べていませんが、直感的には『South East Asia』の頭文字をとって東南アジアに最大限のリスペクトを表していると勝手に思っております。

 

【上場以来の株価推移】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価と指数は2017年10月20日を1として指数化、2021年10月25日までの推移。外貨建ての株価と指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース

 

 

39!

ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

 

         

 

◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

◆株価指数について:記載されている各国・地域市場の指数は特別注記が無い場合は以下の指数を使用しています。

【日本株】→FactSet Market Indices Japan 配当込み(税引き前配当再投資)

【世界株】→FactSet Market Indices World 配当込み(税引き前配当再投資)

【米国株】→FactSet Market Indices US 配当込み(税引き前配当再投資)

【欧州株】→FactSet Market Indices Europe 配当込み(税引き前配当再投資)

【新興国株】→FactSet Market Indices Emerging 配当込み(税引き前配当再投資)

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