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進化し続けるカギ屋さん:ASSA ABLOY (スウェーデン)|ありがとうブログ|国際分散投資ならありがとう投信

進化し続けるカギ屋さん:ASSA ABLOY (スウェーデン)

進化し続けるカギ屋さん:ASSA ABLOY (スウェーデン)

前回はデジタル時代のカギ屋さんの話をしましたが、リアルワールドでもセキュリティに対する重要性と需要はもちろん根強いということで、今月の厳選投資銘柄紹介はリアルなカギ屋さんとしてアクセスソリューションのグローバルリーダーであるASSA ABLOY(スウェーデン)に注目してみましょう!

 

まずは、リアルワールドでのセキュリティ需要を後押しするメガトレンドから確認してみましょう。良いか悪いかの判断は別として、世界における人口はドンドン増えております。その増加傾向を見てみると、下図にあるように都市に人口が集中する形になっております。足元ではコロナ禍でテレワークが推奨され、人口が東京などの大都市から地方へ分散されそうな機運もありましたが、テレワークで生産性が上昇する業種とそうではない業種があり、結局のところ社会全体としてはback to normalが一番ということで再び都市に人が戻ってきております。世界的にも温度差はあるにせよ、同様の傾向が見られると考えられます。

 

ところで人口密度が増えると何が起こるのでしょうか?想像してください、小さなワンルームの部屋に何人ものオッサンが住み始めたらどうなるでしょうか?喧嘩が始まるのにそう時間はかからないでしょう。また、その住人達の間に貧富の差があったら、持てる者が自分の資産を守ろうと強固なセキュリティを求めるはずです。そもそもその様なカネ持ちは地方に別荘を構えるかもしれませんね・・・いずれにせよ、人口の都市集中は生産性の向上というメリットがある一方、治安の悪化などデメリットを伴いながら進んできた歴史がございます。そこでカギのようなセキュリティの需要が出てくるということですね~

 

【世界の都市と地方の人口推移~2050年までの予測】

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日本の都市での人口集中は世界でもトップクラス。最近では銃撃事件があったりと、どうも物騒になってきましたね~。インフレも度を超すと歴史的には暴動が起こりやすくなるので悩ましい限りですね~

 

【都市に住む人口割合でみる都市化の主要国比較】

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出所:Our World in Dataより、一部抜粋

 

 

 

さて、同社が提供するセキュリティビジネスの全需はメガトレンドにのってそうですが、具体的にどんな事業を展開しているのか、事業別売上高構成を見てイメージを膨らませてみましょう。地域別とエントランス・システムズグローバル・テクノロジーズとがごっちゃになっているので分かりにくいですが、少なくとも地域別を見るだけでも世界的に活躍する企業という点はご理解いただけるでしょう。同社が提供している製品・サービスは多岐にわたり、詳細まで説明すると御経みたいになってくるので、今回は最も売上構成割合の高いエントランス・システムズを中心に同社の強みを解説させていただきたいと思います。

 

【事業別売上高構成】

2022年第2四半期期末時点

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出所:会社資料より、ありがとう投信作成

 

 

 

少し古い動画で恐縮ですが、こちらの動画で同社がローカルなカギ屋さんからアクセスソリューションのグローバルリーダーへ成長していく様をわかり易くまとめてくれておりますので、まずはイメージまでにご参照ください。

 

【20 years of innovation and growth at ASSA ABLOY 1994 - 2014】

 

 

 

事業別利益の推移を見てもエントランス・システムズの貢献が大きいですね~

 

【事業別利益の推移】

四半期ベース

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出所:会社資料より、ありがとう投信作成

 

 

 

いきなりエントランス・システムズとか言われてもイマイチぴんと来ないかもしれません。身近なところで、なんとなくマンションの入り口のドアとかオートロックかな~というイメージが浮かんだ方も多いと思います。確かに同社はそういった住居用の製品・サービスも提供しておりますが、同事業の売上の多くはどちらかというと商業施設、製造業の現場などから上がっています。いわゆる工場で見かけるシャッターから始まり、クリーンルームの精密なドアや、大きなものだと飛行機格納庫のハンガードアなどまで多岐にわたります。商業施設だと回転ドアなども手掛けているようです。こういった産業用の製品は売って終わりではなく、その特殊な製品の性質上、定期点検などのメンテナンスが必要になり、『紙ベース保護用資材のニッチ市場で大活躍!:Ranpak(米国)』で解説したようにレイザー&ブレードモデルを生かして継続的なお付き合いと収入を得ることが可能になります。また、こういった固定的な設備は設置されている地域が飛び飛びだと、メンテナンスサービスの人件費や時間などのコストもかかり、ローカルな企業だけでは対応できないケースが多いようです。後述しますがM&Aで規模を拡大している同社のような大手は、細分化された同市場において、比較的小さな競合他社に比べ規模の経済が働き易く、マージン改善とシェア拡大の好循環につながると考えられます。

 

BIMにも対応しているんですね~

これは設計する方も助かりますね~

【Openings Studio Collaborative Software】

 

 

 

グローバルテクノロジーズ事業についても簡単に触れておきたいと思います。こちらの事業はASSA ABLOYが2000年に買収したHID Globalというブランドからの収益が大半を占める構造になっております。買収時HID Globalは入退出管理に必要なカードやカードリーダー分野のテクノロジーに強みを持った企業でしたが、ASSA ABLOYの傘下に入りさらなる成長を遂げ、それらアクセスコントロールの技術をデジタルIDまで拡張しているようで同社の製品・サービスは一般企業はもとより、政府、大学、病院、金融機関、ホテル、空港、クルーズ船など幅広い顧客へ物理的およびオンラインで信頼のあるアクセスコントロールの環境を提供しています。昔働いていた外資金融機関で、ある日トレーダーがトイレに行って自分の席に戻ろうとしたところ、自分のカードでフロアのドアが開けられなくなっていたそうです。多分彼はなにかやらかして、本国のお館様の裁きが人事を通してリアルタイムにカードへ反映されたのでしょう。私の働いている大学では講師のIDカードで講師室の入退出管理だけでなく印刷機の使用枚数も把握していたりしています。管理する人いらないんじゃないかと思うぐらい便利になりましたね~。コスト低減にも役に立ちそうですね。コロナ禍ではホテル、空港、クルーズ船など一部の顧客層がロックダウンど真ん中だったので、なかなか厳しい時期もあったようですが、足元は改善基調にあるようです。

 

【300以上の買収で規模を拡大】

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出所:会社資料より、一部抜粋

 

 

 

他のトピックとしては、価格決定力の強さがあります。コロナ禍でのサプライチェーンの混乱などによる原材料高騰もどこ吹く風か、主要な事業分野において高いマージンをおおむね維持できている点が同社の価格決定力の強さを裏付けているようにも見えますね。同社は今まで大きく価格を切り下げたことがないようなので、たとえ今後景気が冷え込むことがあっても値下げすることはないでしょう・・・

 

【原材料高で苦しいのかな・・・と思いきや・・・】

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出所:会社資料より、一部抜粋

 

 

【利益率の推移】

四半期ベース

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出所:会社資料より、ありがとう投信作成

 

 

 

最後に株価を見て終わりにしましょう。同社のようなグロース銘柄は今年年初から米国の金利上昇アオリを受けて売られているので、足元調整しておりますが、冒頭言及したように長期的なメガトレンドにのるだけでなく外部環境の変化に対応して自社に足りないものは買い、育て、新たな技術革新を生むことのできる企業なので長期で持続的な企業成長が見込まれると考えております。足元では米国など主要国が景気後退局面入りとの観測もあり、世の中景気も治安も悪くなっていきそうなご時世ですが、同社が提供している様なセキュリティサービス・製品はさらに必要とされる傾向があり、ある意味リアルなディフェンシブ銘柄なのかもしれませんね。

 

【長期での株価推移】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価と指数は1994年11月末を1として指数化、2022年7月末までの推移。外貨建ての株価と指数はすべて月次で邦貨換算した日本円ベース

 

 

 


39!

ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

 

         

 

◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

◆株価指数について:記載されている各国・地域市場の指数は特別注記が無い場合は以下の指数を使用しています。

【日本株】→FactSet Market Indices Japan 配当込み(税引き前配当再投資)

【世界株】→FactSet Market Indices World 配当込み(税引き前配当再投資)

【米国株】→FactSet Market Indices US 配当込み(税引き前配当再投資)

【欧州株】→FactSet Market Indices Europe 配当込み(税引き前配当再投資)

【新興国株】→FactSet Market Indices Emerging 配当込み(税引き前配当再投資)

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