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第17期ありがとうファンド半期運用報告(2020年8月末~2021年2月末)|ありがとうブログ|国際分散投資ならありがとう投信

第17期ありがとうファンド半期運用報告(2020年8月末~2021年2月末)

2021年03月08日(月)

第17期ありがとうファンド半期運用報告(2020年8月末~2021年2月末)

さて、前回に引き続き今回の半期運用報告会につきましても新型コロナウイルス感染拡大懸念のため、本ブログにてご報告させていただければと思います。また、報告期間は前期期末の2020年8月末から2021年2月末とし、6ヶ月間の報告とさせていただきます。

 

 

下図の上段ではいつも月次レポートで載せている騰落率の図になります。2月末時点の6ヶ月騰落率比較を見てみますと、わずかにではございますが、当ファンドは世界株と日本株に対して比較的良好なパフォーマンスを達成することができました。なお、当ファンドは特定の指数に連動する運用方針ではありませんが、パフォーマンスの説明という観点から、月次レポート、運用報告会の資料等では、世界株式指数と日本株式指数を合わせて開示しております。

 

 

さて、騰落率はあくまでも点と点の比較だけで、全体像が把握しにくいと思いますので、下段の線と面グラフで過去6ヶ月の推移を見てみましょう。赤の実線が当ファンドの推移を表しており、ミドリの点線が世界株、グレーの面グラフは皆さんがニュースなどで良く聞く身近な日本株の推移を表しております。また、比較しやすいよう、2020年8月末時点を1とした推移になっております。

 

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出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

※「年率複利」は、過去の実績値であって将来の成績を保証するものではなく、またお客様ごとの購入時期によって運用結果は異なります。「年率複利」と「標準偏差」については、過去10年間の月末時点基準価額データを基に弊社にて計算しております。設定来騰落率については、ありがとうファンド設定日の 2004 年 9 月 1 日からの騰落率になります。参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。(レポート最終ページに注記があります。)

 

 

 

 

 

特定期間別のリターンの推移は以下の様になります。2020年はコロナショックで市場全体が混乱し、ボラティリティの高い年になりましたが、当ファンドの投資先アクティブファンドはそういった相場で超過収益を積み上げました。2021年年初からは、欧米を中心としたワクチンの普及から経済活動の正常化が期待され、今まで出遅れていた割安株相場が本格化しましたが、当ファンドではおおむね世界株式市場に追従する形で、依然良好なパフォーマンスを保っています。

 

【2017年年初からのリターン推移】

(新ファンド組入開始から~)

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出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

 

 

 

リターンの話をしたのでリスクの話もさせて下さい。今期は新型コロナウイルスの感染拡大が欧米を中心に進行したことなどもあり、米国株、欧州株への投資配分の大きい世界株式市場のリスクはコロナショック時に大きく上昇しました。当ファンドにおいても、欧米株の占める割合は比較的大きくなっておりますが、株式とは異なる動きをする外国債券・金ETFなどに一部投資することにより資産クラスにおいても分散投資をしておりますので、世界株と比べてリスク水準を低位に抑えることができました。また、コロナショックでリスク上昇が比較的マイルドだった日本株と比べても、徐々に差を縮めてきております。

 

【長期的なリスク水準も比較的低位に抑える】

(過去250営業日リスクの設定来からの推移)

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出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

 

 

 

 

ありがとうファンドは世界の幅広い国・地域に分散投資しておりますので、各国・地域別の推移も見てみましょう。前期はコロナ禍でむしろ業績が上振れするようなデジタル化のメガトレンドに乗った米国大手のハイテク銘柄が中心となって市場を牽引しましたが、当期前半は一転そういったクオリティ銘柄が売られる展開から始まりました。この点、日本の産業構造はオールドエコノミーへの依存度が高く、こういった大型ハイテク銘柄が少ないため、前期では株価も低迷し、発射台が低かったということもあり、当期前半の日本株の調整度合いは世界株対比ではマイルドになりました。

 

その後、米大統領選をにらんで、方向感のない展開が続き、選挙結果もなかなか確定しない期間が続きましたが、米議会はねじれるとの観測でバイデン氏が主張していた増税案等の確度が低下したことなどから適温相場が続くという安心感が広がり、世界株式市場は総じて上昇基調が続きました。

 

年末には欧米を中心にワクチンの接種が始まり、経済活動の正常化期待から今まで出遅れていた割安株相場が本格化しました。2021年に入ってからも主要国の強力な経済対策によるカネ余りの流動性と昨年の相場での成功体験から自信を持った個人投資家vs.ヘッジファンドの戦いが報じられ、一時市場が混乱する局面もありましたが、主要国の財政出動と金融緩和が続くことと、ワクチンによる経済正常化期待は根強く、なんだかんだ言って上昇相場が継続しました。

 

【マーケットのおさらい】

(現地通貨ベース)

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出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

 

 

為替の推移も見てみましょう。前期では長らく続いていた米ドル高是正やEU首脳会議で復興基金合意に達したことなどもあり、対円でユーロ高が進行していましたが、なんだかんだ言って困ったときの米ドル回帰ということで、大統領選を消化した安心感や、米長期金利が上昇したこともあり、後半にかけて米ドルが再び強含む展開になりました。

 

【ドル円とユーロ円のおさらい】

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出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

 

 

 

 

当ファンドの基準価額は日本円で算出されますので、先ほどの現地通貨ベースを円ベースに換算すると以下の様な推移になります。

 

【マーケットのおさらい】

(円ベース)

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出所:ファクトセット等より、ありがとう投信作成

 

 

 

 

次に、あくまでも概算値になりますが、それぞれの投資先ファンドの寄与度を下記のスライドでまとめてみました。基本的には計算期間の組入比率の高いファンドほど当ファンドの基準価額上昇への寄与度が高くなる傾向があります。しかし当半期においては、組入比率が10%前後だった小型株を主な投資対象としているアバディーン・エマージング・マーケッツ小型株ファンドアバディーン・北米小型株ファンドのプラス寄与度が大きくなっております。これは、大型株に対して比較的出遅れていた海外小型株式市場全体への関心が、昨年後半から見直されてきた点が追い風になりました。ただし、両戦略は小型株の中でも特に『質が高い企業』に投資する投資哲学のファンドなので、万年安のボロ株を集めたファンドではございませんので、その点勘違いなさらぬよう宜しくお願い致します。

 

一方マイナス寄与としては、米長期金利の上昇トレンドから、金利の付かない金ETFは相対的な価値低下が懸念され、期中を通して右肩下がりに下落しました。当ファンドでは株式の国際分散投資だけではなく、株式とは異なった資産への投資も継続しております。確かに当期だけを見ると金価格の下落は足を引っ張る結果になっておりますが、前期を思い出していただければわかるように、金ETFは市場の大きなショックに対して株式とは異なる値動きでファンド全体の基準価額に貢献してくれます。よって、当期ではマイナス要因になりましたが、良くも悪くも分散効果が見られたと考えております。なおマイナス寄与の『その他』については、当ファンドの半期分の信託報酬になります。

 

【投資先ファンド寄与度】

(概算値)

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【投資先ファンドのパフォーマンス】

(2021年2月末時点)

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出所:各種投資先運用会社データ、ファクトセットより、ありがとう投信作成

 

 

 

各国・地域市場ごとに投資先ファンドのパフォーマンスの推移を確認してみましょう。また、厳選投資銘柄の紹介リンクもつけておきました。長期投資の銘柄選定の根幹には、単純に株を買うという行為ではなく、企業に投資するという長期的な視点が常に必要だと考えています。つまり、投資した企業が、自分で長期的に成長することが大前提ということです。時代のメガトレンドに乗ったピカピカな成長銘柄から、老舗で成熟して低成長になった事業から新たな成長事業に挑戦する企業など、たくさんの投資例を紹介しているつもりなので、ご興味ございましたらご一読いただけますと幸いです。

 

【日本株式市場】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2020年8月末を1として指数化、2021年2月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。

 

コムジェスト日本株式ファンド投資例:

業務スーパーでお世話になっております:神戸物産

すし屋もナメたらアカン:スシローグローバルホールディングス

 

 

 

 

【米国株式市場】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2020年8月末を1として指数化、2021年2月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。

 

ABアメリカングロースファンド投資例:

ピザ屋をナメたらアカン: Domino's Pizza

 

アバディーン北米小型株ファンド投資例:

倉庫型店舗で爆買いしようぜ!:BJ's Wholesale Club

稼ぐスマートメーターでスマートシティでございます♪:Itron

半導体組立装置からミニLEDまで任せて39!:Kulicke & Soffa Industries

 

 

 

 

【欧州株式市場】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2020年8月末を1として指数化、2021年2月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。

 

アリアンツ欧州株戦略2ファンドの投資例: 

使い捨て内視鏡のパイオニア:Ambu

建設化学品業界のサイヤ人的存在!:SIKA

 

 

 

 

【新興国株式市場】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2020年8月末を1として指数化、2021年2月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。

 

アバディーンEM小型株ファンド投資例:

証明書があると安心?:Centre Testing International

火鍋屋もナメたらアカン:Xiabuxiabu Catering Management

 

 

 

アバディーンEM小型株ファンドの期後半の基準価額の急騰は2010年から長期投資しているロシア企業でウォッカなどのアルコール飲料を製造・販売するBeluga Groupの保有によるところが大きくなっております。株価が上昇した要因は同社が1月25日に発表した21年3月期の決算が堅調であったことが考えられます。(2月12日から2月18日までの間に株価が220%上昇)その後、ロシアのMICEX取引所が取引上限を設ける措置などもあり、過熱感がなくなったことで株価は62%下落しました。この期間、運用チームは積極的に売却を進め、保有株数を減らし一部利益確定をしました。直近の同社のポジションはポートフォリオの中で5%程度に抑えられており、ボラティリティもかなり正常化されております。煮込みハンバーグレシピの最後でふれたように、ロシアでは年初の寒い中、上半身裸で沐浴する習慣があるそうなので、気合を入れるためのウォッカ需要のシーズナリティが効いて、販売が激増するのかもしれません(冗談です。なんの因果関係もないと思います)。ともあれプーチン大統領の沐浴は定点観測mustイベントな気がします。

 

【保有銘柄のBeluga Groupが急騰】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2020年8月末を1として指数化、2021年2月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。

 

 

 

 

【世界株式市場&金ETF】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価・指数は2020年8月末を1として指数化、2021年2月末までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。

 

アリアンツグローバル・エクイティグロースファンド投資例: 

ブラジルの電子決済なら任せて39!:StoneCo

 

 

 

 

最後に、足元の金融緩和と財政出動の動向についても簡単にアップデートさせてください。基本的には以前『10万円給付はフリーランチ?』で述べた傾向が継続しています。それにしても、爆買いを続ける主要国の中央銀行の資産規模(米ドル換算)が日米で同じ水準なのは衝撃的ですね。国力は大きく異なるのに・・・最近は生活の様々な場面でサスティナビリティについて考えさせられますが、金融緩和の持続可能性も心配になりますね。ただし、『コロナ禍でカネはどこからどこへ?』でも述べたように、事実として、過去約10年続いている量的緩和と株などの金融資産価額の動向を鑑みるに、お上のやることに逆らわない方が良さそうな気はします。

 

【中央銀行の資産規模】

(米ドル換算)

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【中央銀行の資産規模】

(対名目GDP比)

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成

 

 

政府の借金によって大量に確保されたカネですが、どこに行ったのでしょうか?例えば、米国でも日本と同様失業保険給付金などのコロナ関連の給付金が大量にばらまかれていますが、下図で米国の貯蓄率を見るに過剰なばらまきが民間サイドのカネ余りを促進しているように思われます。最近、英国が50年ぶりに法人税率を引き上げると表明しました。これだけ政府の借入金が膨れ上がっているので、米国や日本でもそのうちこういった増税の議論が活発になるはずです。ただでさえグローバルで稼ぐ力(課税対象の利益)の低い日本企業に増税されたら、投資対象として外人の目にはどう映るのでしょうか?だったら、個人の税を増税なんてなったら、もっとデフレワールドが深化しちゃいますね。

 

【米国の貯蓄率】

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出所:米国商務省より、ありがとう投信作成

 

 

主要国の躊躇ない経済対策のおかげで、企業の景況感はコロナ前の水準に回復したり、それ以上に改善してみたりと、少し温度差はあるにせよ、世界的に回復してきました。対面で接客が必要なサービス業などの景況感はまだまだだと思いますが、下図などの製造業に限って景況感の推移をみると総じて改善している傾向が見て取れると思います。

 

【世界の製造業景況指数の推移】

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出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。指数はPMI

 

 

 

また、足元ではワクチン争奪戦も激化しており、今後はワクチンの接種度合いによって、対面系サービス業の景況感も含めた経済活動全体の回復スピードが国・地域ごとに異なってくるかもしれません。日本はスタートから出遅れ、超低空飛行なので心配ですね。国会で接待問題の話している時間なんてないと思いますが・・・他にもGoTo再開の議論や、東京五輪開催の可否などいろんな課題が山積みで、増税や財政規律の話は後回しになっていますが・・・そもそも出口はあるのでしょうか?悩ましい限りです。

 

こういった日本を取り巻くマクロ環境ばかり見ていると不安になることも多々ありますが、当ファンドの利益の源泉はマクロ環境要因ではなく、あくまでも個々の厳選投資銘柄です。今まで数多くの投資例を紹介してきました。各々のビジネスモデルを見ていると、必ず長期的な成長ストーリーが背景にあります。これまで何度となく大きな調整相場を経験してきましたが、そういった成長トレンドに乗った企業へは資金が戻ってくるものです。

 

いずれにせよ、コロナ禍で安心安全を100%追及し始めると、上述したように莫大なコストを抱える結果になるのと同じように、投資の世界にも似たようなところがあると思います。世の中には100%の安心安全な投資対象なんてありませんし、全てをヘッジしようとすると結果的にヘッジコストで損してたなんてこともよくあります。リスクがあるからリターンもあるということを大前提に今一度自分のリスク許容度を把握し、リスクとうまく付き合い、投資を継続するのが長期投資のゴールへの一番の近道だと考えております。

 

【世界のワクチン接種度合い】

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出所:Our World in Dataより、一部抜粋

 

 

 

以上、簡単ではございますが第17期半期運用報告になります。

 

 

 

39!

ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

         

◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

◆株価指数について:記載されている各国・地域市場の指数は特別注記が無い場合は以下の指数を使用しています。

【日本株】→FactSet Market Indices Japan 配当込み(税引き前配当再投資)

【世界株】→FactSet Market Indices World 配当込み(税引き前配当再投資)

【米国株】→FactSet Market Indices US 配当込み(税引き前配当再投資)

【欧州株】→FactSet Market Indices Europe 配当込み(税引き前配当再投資)

【新興国株】→FactSet Market Indices Emerging 配当込み(税引き前配当再投資)

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