マーケット動向・ファンド運用状況 <月次レポート2019年5月より>
<4月のマーケット動向>
4月のマーケットの動きですが、特段前月と変更なく引き続き米国経済、米中貿易摩擦の動向に左右される相場になりましたが、総じて年初からの上昇基調を引き継ぐ形の1ヶ月でした。
序盤は米中の経済指標が堅調な結果だったことなどが好感され、上昇して始まりました。中盤では、EUの臨時首脳会議により英国のEU離脱期限が10月31日まで再延長されたこともあり、上昇相場が続きました。後半では、中国の製造業PMIが予想値と前月実績を下回ったことなどもあり、中国景気回復への楽観姿勢が後退し、新興国株式市場を中心にやや低調に推移しました。
下記現地通貨ベースの指数推移を参照していただくと、前月に引き続き日本株式市場の上値が重い状況が確認いただけると思います。年度末決算発表を控えて、様子見でしょうか・・・。
【米ドル円、ユーロ円推移】2019年3月31日を1として指数化
※ ファクトセットよりデータを参照し、弊社にて指数化しております。
【主要株式指数推移(配当込、現地通貨ベース)】2019年3月31日を1として指数化
※ ファクトセットよりデータを参照し、弊社にて指数化しております。使用している指数についてはページ最下段の注記を確認ください。
<ありがとうファンドの運用状況>
ありがとうファンドの4月月間騰落率は4.3%の上昇となりました。一方、日本株(TOPIX配当込み)は1.7%の上昇で、日本株保有割合を低位に抑えているありがとうファンドは好調なパフォーマンスを実現することができました。日本株式市場は、日米TAG交渉による円高懸念や、今年10月に予定されている消費税増税などによるさらなる消費低迷懸念などが意識され、上値の重い状況が続いています。
4月中の売買状況については、コムジェスト・ヨーロッパファンドを一部売却しました。一方、ABアメリカン・グロース、アバディーン北米小型ファンド、金ETFを買い増しました。
【値動きの大きさの推移(250営業日リスク推移)】
※値動きの大きさの推移について:設定来の日次リターンを基に過去250営業日のリスク(日次リターンの標準偏差の年率換算値)の推移を表したもの。簡単に説明すると、数値が高いほど日々の値動きの幅が大きいことを表し、逆に数値が低いほど日々の値動きの幅が小さいことを表します。ありがとうファンドは値動きの幅を低位に抑える運用を心掛けています。
【資産配分(3月末)】
【ポートフォリオ(4月末)】
※「年率複利」は、過去の実績値であって将来の成績を保証するものではなく、またお客様ごとの購入時期によって運用結果は異なります。「年率複利」と「標準偏差」については、ありがとうファンド設定来(2004年9月1日)からのデータを基に、弊社にて計算しております。参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
<今後の見通しについて>
今後の見通しについては、各種地政学リスクなど一過性のイベントはあるものの世界経済は引き続きリーマン・ショックからの回復・成長が続くと考えています。ファンダメンタルズの改善に基づいた企業利益の成長がより注視される市場になるでしょう。下図ではリーマン・ショック前からの4国・地域のEPS(1株当たり利益)の水準をまとめました。足元では、すべての国・地域で企業利益の成長が鈍化しているように見受けられます。いずれの国・地域においても固有のリスクはありますが、これから中長期の人口動態や、GDP成長率を見る限りエマージング株式市場が最も投資妙味のある地域と考えております。
出所:ファクトセットよりありがとう投信計算、EPSは2007年1月末を1として指数化し2019年4月末までの推移
<今後の運用方針について>
株式市場という観点から足元の状況を考えると、リーマン・ショック後各国・地域は量的緩和などの金融緩和で各々の経済・市場を支え世界的にカネ余りの状況が続いています。リターンを求めてやや過熱感のある市場も出てきました。このような環境下では一つの市場だけに投資することはリスクが高く、特定の市場に過度に偏ることなく幅広く分散投資することにより長期的に持続性のあるリターンを享受できると考えております。ありがとうファンドでは、世界経済の成長をグローバル市場で競争力のある企業の成長に沿った形で享受できるよう、国際分散・厳選・長期投資を継続していきます。
アクティブファンドというと上昇局面で大きく稼ぐといった様な派手なイメージが強いと思いますが、ありがとうファンドでは上昇局面で無理に上値を狙うといった運用よりは市場全体が下落する局面にて市場相対で下げ幅を抑制することにより結果的に長期で安定したパフォーマンスを提供できると考えております。その源泉としては、①実績のある投資先ファンドによる成長企業の厳選、②国・地域別資産配分の見直し・調整、③金ETFなど株式市場と相関が低い資産を組み入れることによる資産分散を主に考えております。下図はあくまでも参考までにですが、上昇局面では90%ほど市場に追従し、下落局面では下落幅を抑制した場合のバックテスト例になります。ダウンサイドリスクを抑制することにより、長期で価格変動リスクを抑えながら運用パフォーマンスを向上できたことが確認いただけると思います。
出所:ファクトセットよりありがとう投信計算、株価は1987年年初を100として指数化し2017年9月末までの推移、注:上昇・下落局面は月次騰落率ベースで判断。平均年率パフォーマンスと標準偏差についても月次ベースのデータから計算
<投資先ファンドの状況について>
月間騰落率については、先進国市場を投資対象としている投資先ファンドの好調が目立ちました。個別の投資先ファンドでは、北米小型株式市場を主な投資対象としている、アバディーン北米小型ファンド、ヨーロッパ株式市場を主な投資対象としているアリアンツ・ユーロランド、がそれぞれの国・地域参考指数(円ベース)に対し好調なパフォーマンスを実現し、ありがとうファンドの基準価額上昇に寄与しました。また、日本株式市場は市場全体としては低調なパフォーマンスでしたが、コムジェスト日本株式ファンドは大きくアウトパフォームしました。
ありがとうファンドでは、これから長期で必要とされるモノ、サービスを提供している企業を厳選するファンドに投資を継続しています。ありがとう39ランキング【テクノロジーサービスセクター】で紹介している企業の中にも投資している企業もありますので、お時間のある時にでも是非読んでいただけますと幸いです。
【月間騰落率】
注:参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
【年間騰落率】
注:参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
<投資先ファンドの運用パフォーマンス>
注:参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
【本文で使用している指数の注記】 騰落率は、FACTSETよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
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※各国・地域市場の指数は他に断りの無い限り以下の指数を使用しています。
【日本株】→TOPIX配当込み
【世界株】→MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックストータルリターン
【米国株】→S&P500 トータルリターン
【欧州株】→MSCI ヨーロッパ トータルリターン
【エマージング株】→MSCI エマージング トータルリターン
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