ありがとうファンドは国際分散投資ファンドです
さて、ありがとうトピックスではあくまでも長期投資にむすびつくテーマを挙げるよう心掛けていますので、短期の相場についてはあまり話題にしませんでしたが、今月は下げ幅が大きくなりましたので、簡単に言及させていただければと思います。
12月に入り米国株を中心に大きく下げています。これは、景気後退の前兆と言われている米国の長短金利の逆転が意識されているからです。この現象は2018年前半にも警戒されていましたね。(『米国経済はいつまで堅調なの?』を参照下さい)。そこに、原油安や中国通信機器大手のファーウェイのCFOが拘束されるなど米中間の関係悪化が嫌気されて世界株式市場は全面安の相場になりました。その後、追い打ちをかけるように、トランプ政権の予算案が議会で可決できず政府機関閉鎖が長引く可能性や、マティス国防長官の辞任などの悪いニュースフローが続いたことがさらなる株価の下落につながりました。
ここで下の図を見てください。世界同時株安といわれるように確かに代表的な株価指数は下がっていますが、下げ幅が市場ごとに異なること、そして株以外の資産では上昇している資産もあるということが確認いただけると思います。これがありがとうファンドの投資哲学の根幹である国際分散投資による効果と考えております。一つの株式市場に過度に集中するポートフォリオではなく、広く国・地域に分散して投資すること。そして、金・債券などの株とは異なる資産にも一定割合保有を継続することです。(直近の資産配分については『月次運用レポート』を参照ください。)『すべての卵を同じカゴに盛らない』という当たり前のことを当たり前に実践しているファンドです。
11月末からの主要国株価指数等の推移(すべて円ベース)
出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。11月末を100として指数化、12月26日午後18:00時点で取得できる直近の終値までの推移。
そして、アクティブファンドとして卵を厳選するファンドでもあります。今年は減税効果もあり米国株の一人勝ちのマーケットでしたが、減税効果も適用から一年が過ぎようとする中、米国企業の業績は前年同期比で今年のような成長率を見込むこと難しくなってきています。ありがとうファンドが投資しているファンドではそういった景気後退が意識される相場であっても、景気サイクルの影響を受けにくい企業を厳選して投資する運用パートナーを選んでおります。(例:アリアンツ欧州成長株チームの『景気サイクルに影響を受けにくい質の高さとは?:アマデウス IT グループ(スペイン銘柄)』)
米国株担当ファンドの一つアライアンス・バーンスタイン米国大型成長株チームの最高投資責任者フランクおじさんは、最新のレポート『米国株投資:企業債務増大がもたらすリスクを回避するには』で以前から一貫して言われているように景気感応度が低く持続的な収益性を持つ質の高いビジネスモデルを重視すべき旨を企業債務の分析から言及しています。
エマージング諸国担当ファンドのアライアンス・バーンスタイン・エマージング・マーケット・ストラテジック・コア株式運用戦略チームのポートフォリオマネージャーのサミー鈴木とケント・ハーギスは最新のレポート『リスクは動く標的:市場急落で鮮明に』において、『貿易戦争』、『中国経済の減速』、『欧州の政治』といった足元のリスクに対して、警戒すべき点と逆に良い投資機会にもなりうる点を分析しています。以前ミスター鈴木が言っていた「成長性の確信度が高い成長企業に投資することにより、市場全体が下げる相場で、下落幅を抑制する運用を目指している」といった投資哲学が確認いただけると思います。
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ありがとう投信株式会社
ファンドマネージャー 真木喬敏
◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。
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