株式と債券の違いって何?【第2回】
この株式を持っている人のことを株主といいます。株主は、その企業のオーナーだと考えていただければわかりやすいと思います。多くの会社は最初に出資した人達が株主になりますが、証券取引所(金融商品取引所)に上場している企業については、証券取引所を通じて売買されているその企業の株式に投資すること(購入すること)によって、一般の人でも株主になることができます。
日本で、上場している会社は約3500社程度ありますが、全国に企業は約250万社以上あると言われておりますので、上場企業の数は全体の1%未満しかありません。
上場している会社は、経営業績や財政状態、株主構成など上場するにあたっての様々な基準を満たす必要があり、上場後も四半期ごとに決算状況を開示して説明したり、決算書が正しいことを監査法人に監査してもらって報告内容に間違いがないことを証明してもらう必要があります。
さて、このような株式ですが、株式投資というのはその会社のオーナーになることと同じですので、会社のビジネスが上手くいって大きく儲かった場合、株主であるオーナーには持分に応じて配当を受け取る権利があります。また、たくさん利益が出た場合は、会社の財産(純資産)がその分増えることになりますので、会社の持分である1株あたりの株式の価値も増えることになります。
例えば、先ほどの例で当初1000万円の資本金でスタートした会社が一年目に500万円の最終利益が出た場合、その会社の純資産は1年で500万円増加して1500万円に50%増えたことになります。つまり、この会社の株式の価値は1年で1000万円だったものが、1500万円に上昇したということになります。
反対に1年間ビジネスをしたが、うまく行かずに500万円の赤字になってしまった場合は1年後の会社の純資産は1000万円から500万円に半減してしまいます。このとき、会社の株式の価値も1年で1000万円だったものが、500万円に下落したということになります。
このように、株式というのは企業の価値を表しているものですので、業績によってその価値は変動するものなのです。業績がよくて儲かっているビジネスの場合は、『企業価値の上昇=株式の価値の上昇』、すなわち株価が上昇していくことになりますし、反対にビジネスが儲からずに赤字の場合は、『企業価値の下落=株式の価値の下落』、すなわち株価が下落していくことになります。
つまり、株式投資というのは、企業のオーナーとしてリターンもリスクも背負うことになるものなのです。
(第3回へ続く)
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