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【今、話題の法律問題シリーズ、これだけは押さえておこう!】第3回 街に溢れる法律問題《セミナーダイジェスト前編》

2019年08月19日(月)

【今、話題の法律問題シリーズ、これだけは押さえておこう!】第3回 街に溢れる法律問題《セミナーダイジェスト前編》

 先月7月20日(土)に弊社オフィスで弁護士の宇田川先生の【今、話題の法律問題シリーズ、これだけは押さえておこう!】の第3回セミナーを開催いたしました!

 

 

 第3回のテーマは、街に溢れる法律問題ということで、家族が巻き込まれる法律問題、交通事故に関する法律問題、コンビニに関する法律問題、身近に潜む冤罪の怖さについて取り上げていただきました。

 

 

 

 まずは家族が巻き込まれる法律問題について、昨今問題になっている認知症の高齢家族が引き起こした事故について、家族が損害賠償責任を負うかどうかという問題について、ニュースでも取り上げられた有名な判例を紹介しながら見ていきたいと思います。

 

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 認知症の家族が線路に入り込み快速列車にはねられて死亡した事故で、認知症の家族を介護していた妻と長男にJR東海が損害賠償請求をして争った事案で、「責任無能力者を監督する法定の義務を負う者」に該当するかが争点となり、最高裁までもつれて相当議論になりましたが、最終的に賠償責任なしとされたケースです。

 

 今回は「個人」対「大企業」が争った事案でしたが、もし加害者、被害者ともに個人の「個人」対「個人」の争いだった場合、結論はどうなるのか、最近、高齢者による運転操作ミスによる事故が相次いでいるので、今後の動向が気になるところです。

  

 

 また、最近増えている自転車事故について、未成年者が自転車で起こした事故の判例を紹介いたします。自転車事故で相手を死亡させてしまった場合の損害賠償金額は自動車事故のときと同じで高額(数千万円)になり、未成年者が起こした事故の場合、本人に責任能力がない場合は、親に監督義務責任があるとして損害賠償責任を負わされる場合があります。多額の賠償金を払えない場合は自己破産するしかなくなる場合があるので、個人賠償責任保険など保険に入って備えておいた方がよいでしょう。 

 

   

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 家族が巻き込まれる法律問題で気をつけるべきポイントとしては、「子供や被介護者の責任を負わされる場合がある(⇒監督義務者の責任を免れる場合は限定的である)」「結果の重大性によっては、多額の賠償責任が生じる場合もある(⇒保険などでカバーされているか、今一度確認する)」「介護問題については、今後、政策での解決が必要と思われる」が挙げられます。

 

 

   

 次に、交通事故に関する法律問題についてですが、交通事故での主な法的トラブルとしては、①過失割合を争う、②損害額を争う、の大きく2つあり、過失割合については、基本過失割合として類型化されており、過失割合の修正事項はないか、その類型を当てはめることは正しいのかがポイントで、多くのケースは損害額がいくらかが問題になります。

 

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 損害の種類としては、修理費、代車使用料、レッカー代などの物損と治療費、入通院交通費、休業損害、慰謝料、逸失利益などの人損、弁護士費用が挙げられます。休業損害は、専業主婦の休業損害も可能であり、弁護士費用は損害額の1割程度です。

 

 また、治療費と入通院費、慰謝料、逸失利益については、「症状固定」と「後遺症」がいつからが大事になってきます。通院期間は週2回以上通わないと全期間認められないので注意が必要です。

   

 損害額については、「自賠責基準」「任意保険基準」「赤本基準」の3種類あり、弁護士が入ると「赤本基準」になり、認める損害額を上げてくれるそうです。

 

 よくもめる損害としては、①通院慰謝料(⇒通院期間が長期に及ぶ場合、全額出してくれない)、②後遺症慰謝料・逸失利益(後遺症の等級(1~14級)を認めさせるハードル)③器質性精神障害(PTSDなど)の損害、が挙げられます。

 

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 交通事故に関する法律問題で気をつけるべきポイントは、①事故や怪我の状況、事故後のやり取りを記録する(写真、ドライブレコーダー、会話の録音、書面)。②接骨院だけではなく、定期的(最低1ヶ月に1回)に、整形外科に通う(医師の診断を受ける)。⇒保険を使うことができる。③交通費や治療費の領収書をとっておく。④後遺症診断書を書いてもらうときは詳細に。⑤万が一に備えて弁護士費用特約に加入しておく。(自分に過失がない被害事故では保険会社が代理として示談交渉はできないので、過失割合が0:100で相手が100%の過失事故の被害者になった場合に使える。通常弁護士費用だけで数十万円かかる)⑥早めに弁護士に相談する。ことが挙げられます。

  

 

後編へ続く

 

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