投資信託の種類と分類、選び方について【第2回】
ファンドには、単一資産クラスのものと複数の資産クラスに投資するものがあります。日本株式、外国株式、日本債券、外国債券などはそれぞれ単一資産クラスなので、それ1本持っていても資産分散の観点からは不十分であると言えるので、別の資産クラスのファンドと複数組み合わせる必要があるでしょう。
複数の資産クラスに分散しているファンドには、国際分散投資ファンド、バランス(資産複合)型ファンドなどがあります。複数の国・地域に分散投資してカントリーリスクを分散して世界経済の成長を享受することを目指すのが国際分散投資ファンドであり、株式や債券だけに投資しているものあれば、株式、債券、不動産など、国地域だけでなく複数の資産クラスに分散投資しているものもあります。 後者は国際分散のバランス型ファンドに分類することができます。
資産配分を自分で決定して、単一資産クラスのファンドを複数組み合わせて運用するのが難しい方には、専門家に資産配分についてもお任せる国際分散投資ファンドやバランス型ファンドなどの中から自分に合ったものを選ぶのが無難ではないでしょうか。
バランス型ファンドには、組み合わせる資産の種類と資産配分比率の違い、さらに各資産クラスの運用手法がインデックス運用なのか、アクティブ運用なのかによっても分類することができます。
資産配分比率については、ファンドの運用方針としてあらかじめ固定で資産配分比率が決まっている資産配分固定型と、経済やマーケットの動向によって資産配分を変更する資産配分変更型の2つに大別されます。例えば、固定型は株式と債券に半分ずつ配分したり、株式と債券と不動産に3分の1ずつ配分したりするようにあらかじめ決まっており、マーケット状況が変わっても途中で変更はされません。
また、インデックス運用するバランス型ファンドの場合、各資産クラス内での超過収益は狙えないので、資産配分比率の違いによって運用実績に差がつくことになります。一方、アクティブ運用するバランス型ファンドは、超過収益の要因が、資産クラス内での超過収益と資産配分の良し悪しでの超過収益の2つの要因によることになります。
運用成果の9割は資産配分で決定されると言われている通り、2つの要因のうち、相対的により重要なのは資産配分の方になります。
バランス型ファンドの資産配分変更型は、資産配分をアクティブに変更して超過収益を狙っていくファンドでもあります。この点が資産配分固定型のファンドと大きく異なります。ちなみに、ありがとうファンドは資産配分変更型のアクティブファンドになります。
以上のようにファンドで資産形成をしようと思った場合は、資産配分を自分で考えて決めてそれぞれの資産クラス毎にファンドを自分で選んでいくか、あるいは、自分で決めるのが難しい人は、資産配分があらかじめ決まっているファンドや資産配分を専門家にお任せするタイプのファンドを選んでいくのがおすすめです。
(第3回へ続く)
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