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株価は企業利益の成長性を織り込む:サムスン電子<月次レポート2017年4月より>

株価は企業利益の成長性を織り込む:サムスン電子<月次レポート2017年4月より>

 皆様、いつも大変お世話になっております。

 

 投資セミナーなどで株価は企業利益の成長性を織り込むとよく耳にすると思いますが、今回は当ファンド投資銘柄のサムスン電子を例にとって具体的に説明させて頂きます。

  

 

 さて、サムスン電子については何を販売している企業か説明する必要もないかと思いますが、なんといっても最近は様々なニュースで世間を騒がせた企業でしたので、あまりよくない印象を持たれる方が多いかもしれません。

 

 去年8月に販売を開始したスマートフォンGalaxy Note7は、発売直後から使用時に発火するなどの不具合が発生し、9月には各航空会社へ持ち込みの禁止要請が出されて、ニュースでも大きく取り上げられました。結果、10月には生産終了になりました。また、今年年初からは、同社トップの逮捕など、逆風続きの会社といった印象です。

  

 さて、いきなりですが皆様に質問です。下の①、②グラフはサムスン電子と同業他社の株価推移を表しています(2016年1月1日~2017年4月7日)。どちらがサムスン電子か考えてみてください。

 

 株価図①.gif

 

株価図②.gif

 

 出所:ファクトセット

 

 

 

 正解はでした。皆さん当たりましたでしょうか?スマートフォン発火、トップ逮捕とネガティブなニュースをよく耳にしていただけあって、意外に思われた方も多いと思います。確かにこれらの報道がされた際には株価を下げたこともありましたが、市場はこれら突発的なイベントとは別に、同社の長期的な成長戦略に注目していたため下げ幅は限定的で、逆に買いのチャンスとして捉えられているように見えました。

 

 

サムスン電子株価.gif 

   

 

 

 サムスン電子といえば、スマートフォンありきと思われがちですが、市場の注目している成長分野は他にあります。それは、半導体事業とディスプレイ事業です。ビッグデータの活用や災害時に企業のデータをバックアップとして保存するなど、近年データセンターなどにおいて、半導体メモリーの需要は世界的に増加傾向にあります。

 

 また、あらゆるモノがネットにつながるIoT市場向けの需要も足元拡大してきています。同社はDRAMやNAND型フラッシュメモリーといった代表的なメモリーの分野で世界シェア首位という強みがあり、3D NANDと呼ばれる新しいタイプでは立体構造での設計が可能になり、データの保存容量はさらに増えています。

 

  

 サムスン部門別営業利益.gif

   

 出所:会社資料より、ありがとう投信計算・作成

 

  

  

 ディスプレイ事業では、フレキシブル有機ELディスプレイといった折り曲げることが可能な画面などの開発をしています。特に、次世代のスマートフォンなどへの採用が期待されています。こういった技術は他社でも開発が進められていますが、同社の強みは多額の研究開発費を早くからこういった新成長分野へ投資し、多くのパテント(特許)を保有しているところにあります。確かにスマートフォン等事業の稼ぎが同社利益の大半を稼いでいた時代はありました。

 

 しかしながら、儲かる事業というのは大抵競合他社も注目しているもので、競争は避けられません。その結果、最後は価格競争になり、収益性を大きく下げることになります。別にこれ自体は悪い事ではありません。なぜなら競争のおかげで、我々消費者は高性能の製品を安値で手に入れることができるからです。しかし投資家、特に長期投資家としては、長期で継続的な企業利益の向上を実現する企業に投資を前提としているので、一過性の稼ぎでは投資対象にならないのです。同社については、稼いだお金を現金のまま眠らせて置くのではなく、次の成長事業に投資する姿勢が投資家に評価され、底堅い株価として織り込まれてきたと考えております。

 

    

サムスン部門別営業利益フレキシブル.gif

 

 サムスン特許件数.gif

  

 出所:会社資料より、ありがとう投信計算・作成

 

 

 

 ところで、冒頭グラフの株価推移はどの会社か見当つきますでしょうか?

 

 一応比較対象として記載したので、サムスン電子と全く関係のない会社ではありません。サムスン電子の成長事業を牽引するDRAM、NAND型フラッシュメモリー業界にて同社に次いで世界シェア第2位の東芝です(注:当ファンドでは東芝には投資していません)。米原発事業の巨額損失で陥った債務超過状態から脱却する手段として、半導体メモリー事業を「東芝メモリ」と分社化したうえで、株式の半数以上を売却するとの事ですが、成長分野の半導体メモリー事業の利益貢献を失った東芝に何が残るのでしょうか?株価はなにも成長だけを織り込むものではありません、もちろん収益性の見通しが立たない、また長期的な成長戦略が無いのであれば、それも容赦なく織り込みます。

 

 結論は冒頭の二つのグラフを見れば明らかでしょう。冒頭述べました「株価は企業利益の成長性を織り込む」といった教科書的なコンセプトを少しでも実感頂けたら幸いです。

 

ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

 

 

◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

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