金の爆買い?
さて、最近は日経平均株価が34年ぶりに史上最高値を更新してみたり、一日で1,000円以上下げてみたりでハラハラドキドキされている受益者の方も多いかもしれません。ありがとうファンドは世界の株式市場に広く投資をしておりますので、足元の日本株ほどではありませんが当ファンドの基準価額も毎日up downしております。ただし、当ファンドでは一部金(ゴールド)のETFに投資しておりますので、足元の市場環境における下げ幅は株式100%のポートフォリオと比べて限定的だと考えております。『ありがとうはなかなか下げないな?』と実感いただけた方もいらっしゃるかもしれません。当ファンドにおける金ETF保有の考え方については『古くて新しい資産、金(ゴールド)』で簡単に説明させていただきましたが、今回はそのupdateをしてみたいと思います。
足元米金利が高止まる中、利息を生まない金の価格が連日上昇を続けるのはなんとなく気持ち悪い気がしますが、中東情勢を巡る不透明感が高まっている現状では有事の金として買われる側面の方が強いのかもしれません。また、中長期の需給面では、米国政府から様々な圧力を受けている中国の人民銀行が米国債売り&金購入しているといわれており、今年後半に控えている米大統領選でどちらの党の候補が大統領になったとしても、中国共産党に対する厳しい態度は変わらないと思われますので、人民銀行の金買いは中長期的な傾向なのかもしれません。
【中国の外貨準備としての金保有の推移】
出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成
中国は既に金を多く保有しているが...
【中央銀行の金保有TOP10】
(2023年12月末)
出所:WGCより、ありがとう投信作成
見方を変えると...まだまだ伸びしろがあるように見える?
【主要国の外貨準備に占める金の割合】
(2023年12月末)
出所:WGCより、ありがとう投信作成
また最近では、中国国内の個人投資家による金投資も加速しているようで、下図のように代表的な金連動ETFへの資金流入が拡大しています。中国では文化的にも金に対する宝飾品需要が強いとされていますので、官民みんなで金の爆買いをされているのかもしれませんね。
【中国では個人投資家も金を爆買い?】
出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。2024年4月22日までの推移
インドと中国で金宝飾品需要の半分以上を占める
【金宝飾品需要の推移と内訳】
出所:WGCより、ありがとう投信作成
当ファンドでは、昨年から徐々に新興国株式市場への投資割合を引き下げ、一方で金ETFの保有割合を増やしてきました。新興国の人口増&中間所得層拡大による経済成長は株式投資という観点で魅力的ですが、同時に新興国株式市場は地政学リスクの影響を受けやすい国・地域でもあります。特に最近ではロシアのウクライナ侵攻時にロシア株が取引できなくなったことなど、流動性も考慮したうえで国際分散投資を継続すべきと考えております。上述してきたような新興国の中央銀行の金需要の強さ、中国・インドなど文化的な宝飾品需要の底堅さを考慮して新興国株式市場の代替という意味も含め、金ETFの保有を継続し、厳選された世界株と金ETFを組み合わせたファンド一本でお客様の資産形成のお手伝いができればと考えております。
そういえばそろそろ子どもの日ですね。プレゼントとしてシルバニアファミリー用の純金の茶碗でも作ってみましょうかね。おっと!いけない、最近は金の茶碗は盗まれて転売されちゃうんでしたね...それにしても物騒になりましたね~
グローバル・サプライチェーンの変化...
製造業でも活躍し始めたインド
ニアショアリングの恩恵を受けるメキシコ
【主要な新興国株式市場と金価格の推移】
出所:FactSet Market Indicesより、ありがとう投信作成。2022年末を1とした推移。すべて米ドル建て
セミナー資料より、一部抜粋
39!
ありがとう投信株式会社
ファンドマネージャー 真木喬敏
◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。
◆株価指数について:記載されている各国・地域市場の指数は特別注記が無い場合は以下の指数を使用しています。
【日本株】→FactSet Market Indices Japan 配当込み(税引き前配当再投資)
【世界株】→FactSet Market Indices World 配当込み(税引き前配当再投資)
【米国株】→FactSet Market Indices US 配当込み(税引き前配当再投資)
【欧州株】→FactSet Market Indices Europe 配当込み(税引き前配当再投資)
【新興国株】→FactSet Market Indices Emerging 配当込み(税引き前配当再投資)
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