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Just in timeからJust in caseへ?|ありがとうブログ|国際分散投資ならありがとう投信

Just in timeからJust in caseへ?

2022年08月01日(月)

Just in timeからJust in caseへ?

日頃の行いが悪いせいか、先日洗濯機と給湯器がほぼ同時に壊れてしまいました。とりあえず洗濯機無しでは子供達の洗濯物に埋もれる生活になってしまうので、即近所の家電量販店に駆け込みました。よさそうな洗濯機を見つけて、買う気満々で販売員さんに話しかけたところ、手元に届くのはどんなに早いケースでも1ヶ月後とのことでした。入荷遅れの理由としては、『半導体不足』、『上海ロックダウン』などがあるそうです。給湯器についても同じ理由でしばらく待つ必要があるそうです。以前私が述べたコロナ禍のサプライチェーンの混乱を身をもって経験する羽目になりました。

 

デフレマインドmaxの私は、家電量販店で『洗濯機以外の大型家電も一緒に買うから値下げしてよ~』と交渉してみましたが、まったく相手にしてもらえませんでした。足元の供給制約を鑑みると完全に売り手市場になっているのかもしれませんね。下図では、『送料も値上げだと?』でも取り上げた『米国小売の売上に対する在庫水準』を直近まで伸ばしてみました。足元の在庫水準は少し改善してきているようですが、依然コロナ禍前の水準と比べると低位に留まっているようです。

 

【米国小売りの売上に対する在庫水準】

1.jpg

出所:U.S. Census Bureauより、ありがとう投信作成

 

 

さらに、下図で景況感についても見てみましょう。こちらの指数では50を下回ると景気後退、逆に上回ると景気拡大を示しています。コロナ禍以降在庫と在庫景況感で50を下回る傾向が続いています。特に在庫景況感は過去最低水準まで低下しており、これは現在の事業活動に対して在庫水準が極めて過少であることを示唆しています。一方価格は絶好調ということで、我々一般庶民があらゆるモノ・サービスの値上げに苦しんいる現状とマッチします。これもグローバルサプライチェーンの混乱による供給制約が追い風になっているのでしょう。企業側としても、たとえ単価が上がっても数量が出なければ最終的な企業利益の拡大にはつながらないので、決して手放しで喜べる状況ではないでしょう。

 

【ISM 非製造業指数の非構成指数の推移】

2.jpg

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成

 

 

コロナ禍でのサプライチェーン混乱に加え、最近ではロシア・ウクライナ戦争などの地政学リスク、中国の景気悪化リスクなどを考慮すると従来の生産管理システムで美徳とされてきた『必要なものを、必要なときに、必要なだけ』供給するJust in timeモデルから、サプライチェーンの混乱に備えて一定程度部品在庫を積み増すJust in caseモデルへ舵を切る企業も出てきていると聞いています。在庫を積み増せば私のようにすぐに洗濯機を必要としている人にとっては便利でありがたい話ですが、その分日々の在庫管理コストが上がり、新たな値上げにつながるかもしれません。また、気候変動問題への対応の一環として輸送コスト削減のために、サプライチェーンのローカライズ化の動きも見られます。グローバルサプライチェーンに頼り切り、生産活動に不慣れになっている地元の生産拠点を運営するコストも最終的に消費者に転嫁されるのかもしれません。ニュースでは相変わらず飽きずにコロナ新規感染者数を毎日報道されています。『今日は過去最多!』とかいうセンセーショナルで短期的なレベルの話ではなく、新型コロナウイルスの中長期的な影響を肌で感じる日々が増えてきた気がする次第でございます。とりあえず、我が家の洗濯担当大臣としてコインランドリー通いが続きそうです。桃太郎のおばあさんの状況よりはマシだと思って耐え抜きます!

 

 

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ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

 

         

 

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