物価高時代の生活防衛と資産運用 <月次レポート2026年10月より>
2026年10月06日(火)
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皆さま、いつもありがとう投信をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。今年も早いもので10月になりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
今年の9月は残暑の代わりに、台風の影響などで雨が降り続き、東京都心では連続降水日数が37日になり最長記録を更新しました。雨が続いたことによる各地での災害被害だけでなく、農作物等への悪影響も出ているようです。
日本だけではなく世界的に異常気象が頻発している昨今、過去の常識が通用しない世の中になってきているとも言われています。将来のことはどうなるかはわかりませんが、何が起こっても慌てないように、頭の体操をして、事前想定と可能な範囲での準備と対策は怠らないようにしておきたいものです。
さて、先月の世界のマーケットですが、世界の株式市場は長期金利上昇と原油高によって軟調に推移した1ヶ月となりました。上旬は中東情勢の緊迫化により原油価格と金利が上昇したことにより株式市場は下落しました。中旬以降は、原油高の継続やFRBの利上げにより相場は上値の重い展開が続いて米国株はNYダウが-4.29%の下落となりましたが、一方でAI半導体関連のハイテク株は上昇して、ナスダックは+1.8%の上昇となりました。
日本株についても方向感に欠ける展開の中、日経平均株価は前月比+0.67%の上昇となる一方で、TOPIXは-1.1%の下落となりました。また、為替相場については、日米欧の中央銀行が政策金利を揃って0.25%引き上げる中、ドル円レートは月初の1ドル160円台から157円台へ、ユーロ円は1ユーロ185円台から178円台へ円高になって月末を迎えました。
そのような中でありがとうファンドは月間で-3.4%の下落となりました。主に為替相場が円高に振れたことや先月大きく上昇していた金(ゴールド)が下落に転じたことがマイナス要因となりました。
今後の見通しですが、中東情勢の泥沼化や長期化するロシア・ウクライナ戦争の拡大懸念によるエネルギー危機によって、インフレ懸念が継続していくものと考えられます。また、来月11月に行われる米国中間選挙の動向や選挙を意識したトランプ大統領の発言や政策にマーケットが振り回される可能性も少なくないでしょう。
一方、AI・半導体関連株に関しては引き続き注意が必要で、今後の業績期待から株価がさらに上昇する可能性がある一方、既に株価には市場の期待が相当程度織り込まれているので、業績期待の前提条件が崩れれば大きな調整がいつ起こっても不思議ではありません。引き続き株式市場はボラティリティの高い相場展開が継続していくと思われます。
物価高時代の生活防衛と資産運用
今月10月から飲食料品を中心に3000品目以上の値上げが行われました。「今年、何回目?」「またか」と感じているお客さまも少なくないのではないでしょうか。もはや値上げのニュースを聞いても驚かなくなってきているくらいに物価上昇が継続していますが、20年以上のデフレ時代に慣れてきた私たちにとっては、インフレマインドにすぐに切り替えていくことは難しいのではないでしょうか。
現在の物価上昇の要因は、人件費の上昇、原材料やエネルギー価格高騰、物流コスト上昇、円安などの供給側からのコストプッシュ要因が挙げられます。原材料やエネルギー価格の高騰は中東情勢やウクライナ戦争等の世界情勢の影響を受けているので、私たちがコントロールすることは困難です。人件費は人手不足によって上昇し、物流コストは人件費の上昇とエネルギー価格上昇に起因しているので人件費とエネルギー価格が落ち着いてこないと上昇は止まりません。
先月日銀は0.25%利上げをして政策金利を約31年ぶりの水準となる1.25%としましたが、これはインフレや円安を抑制する目的があると言われていますが、利上げが直接物価上昇を抑える効果はなく、供給不足のコストプッシュインフレに対して、金融引き締めを行っていくことで需要を抑えて景気を冷ましていくことで需要側から間接的に供給不足を解消しようとするものになります。また、為替相場に関しては他国との相対的な関係など様々な要因で決定していくものなので利上げしたからすぐに円高になったり、円安が止まったりするものでもありません。
その一方で利上げの作用としては、預金金利が上昇し利息が増えるメリットがある代わりに、企業の借り入れや住宅ローン金利への影響はダイレクトに作用します。企業の設備投資のための借り入れや個人が住宅を購入するための住宅ローンの申込みは減少することが予想されますし、既にお金を借りている企業や住宅ローンを変動金利で借りている個人の返済負担は増加することになります。金利上昇は銀行など金融業界にはプラスに作用しますが、借入の多い中小零細企業や不動産業界などには逆風になってくると言われています。
政府も様々な物価高対策を実施しており、さらに、食料品消費税率を期間限定で引き下げて対応しようとしていますが、根本原因が解消されなければ物価上昇はとまらないので、物価高は継続していくのではないかと思われます。

今後も物価高が継続していくとすれば、今までと同じ考え方で生活していけば、苦しくなるばかりなので、生活防衛をしていく上ではインフレマインドへの転換が大切になってくるでしょう。
つまり、デフレ時代には少し待っていればモノ値段やサービス価格が下がるかもしれないと考えられていましたが、インフレ時代には「必要なものがあれば値段が上がる前に今のうちに買っておこう」という考え方に切り替えていく必要があるでしょう。また、物価上昇が続いていく見通しの中では、モノの価値が上がり、お金の実質的な価値が下がるので、私達が保有している現預金は実質目減りして購買力が低下していきます。そのため、資産運用においては、資産防衛の観点からインフレに強い株式などの資産にも分散投資していく必要性が増してくると考えられます。
今後もありがとうファンドでは、お客さまから託されたご資金を長期投資で世界経済及び企業利益の成長の恩恵を享受できるように国際分散投資をするとともに、地政学リスクやインフレリスクなどに備えて金(ゴールド)にも分散投資することでダウンサイドリスクを抑えながらインフレに負けずに安定した運用成果の提供を目指して運用を行って参りますので、引き続きありがとう投信をご愛顧いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

ありがとう投信株式会社
代表取締役社長 長谷俊介
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