インフレ税にどう向き合っていくか <月次レポート2026年5月より>
2026年05月11日(月)
![]()
皆さま、いつもありがとう投信をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。
5月に入りGWも終わりましたが、いかがお過ごしでしょうか?気温もだいぶ上がってきて初夏のような暑さになってきましたので熱中症などにはくれぐれもご注意ください。
さて、先月の世界のマーケットですが、中東情勢の先行きが依然として不透明な中、米国とイランが一時停戦で合意したことで、戦闘終結期待から投資家心理が改善し、さらにAI半導体関連銘柄の好決算を受けて世界株式市場は大きく上昇した1ヶ月になりました。
米国株は主要株価指数が最高値を更新し、新興国株も韓国や台湾の半導体関連株が牽引する形で大きく上昇して1ヶ月を終えました。また、日本株についても、日経平均株価が6万円を超えて史上最高値を更新し、月間で約16%の大幅な上昇となりました。
一方で、金(ゴールド)については小幅に下落し、為替相場については一時160円台まで円安が進みましたが4月30日に政府が為替介入に踏み切ったことで1ドル156円台まで円高が進んで月末を迎えました。
そのような中でありがとうファンドは月間で+9.8%の上昇となりました。特に新興国株ファンドの上昇が基準価額の上昇に大きく寄与しました。
今後の見通しですが、米国とイランの戦争によるホルムズ海峡の実質封鎖が長期化するかどうかで、原油の価格高騰や供給制約、世界経済や企業業績への影響が変わってくると考えられます。
戦争の早期停戦、終結が望まれている一方で、ホルムズ海峡が完全に戦争前の状態に戻るには相当な時間がかかるため、原油価格の高止まりと供給制約は長期間続くとする見方が多く、インフレ圧力は継続し、株式市場はボラティリティの高い相場展開が継続していくと思われます。
ホルムズ海峡が封鎖されていることの影響によって、原油の中東依存度の高い日本やアジア各国は代替ルートでの調達を進めていますが、戦争前と比較して調達コストの上昇と供給制約によるモノ不足からあらゆる方面に影響が出てくることは避けられそうになく、今後も物価上昇が継続していく可能性は少なくないでしょう。
日本においては石油備蓄放出やガソリン補助金によって日常生活への影響は今のところ抑えられているようですが、ナフサ不足による材料の供給不足や価格高騰から建設や製造現場などでは工事や生産がストップする事例も出始めており、今後は政府からの節約要請など日常生活にさらなる影響が出てくることも想定されています。ただでさえ課題山積みの中、高市政権は非常に難しい舵取りを迫られています。
そのような中、ありがとうファンドでは、引き続き様々な国・地域の価値ある企業に国際分散投資をしてリスクを分散しながら、長期投資で世界経済と企業の成長の恩恵を享受するとともに、金(ゴールド)への分散投資を継続することでダウンサイドリスクを抑制しながら資産の長期的な成長を目指して参ります。

インフレ税にどう向き合っていくか
イラン情勢の影響もあり、物価上昇が今後も続いていく見通しの中、モノの価値が上がり、お金の価値が下がるので、私達が保有している現預金は実質目減りして購買力が低下していきます。
このことは、「インフレ税」として資産課税されているのと同じ効果をもたらし、政府の実質債務負担は軽減するとともに、インフレによって名目の売上増加、名目賃金上昇によって、政府の消費税や所得税などの税収が増える実質増税効果があると考えられています。
物価上昇に応じて、累進課税率を調整するなどの対応が政府に求められる一方で、資産防衛の観点からインフレに対応できる株式などの資産にも分散投資する必要性がこれから増してくるでしょう。もちろん価格変動リスクのある資産に投資する場合は短期ではなく長期的な時間軸で分散投資していくことが大切になってきます。
日本においては、実体経済と株式市場の乖離が大きくなっているように感じられ、国内景気はそんなに良くなった感じはないのに株価だけが上がっていることに違和感がある方も少なくないかもしれませんが、見方を変えるとインフレによって名目の株価が上がっていて、円の実質価値が下がっているからとも言えなくはないでしょう。
また、グローバル化の影響で、日経平均株価に採用されている企業の売上・利益の源泉は、日本国内よりも海外の売上・利益が反映されているケースが少なくないので、国内景気と株式市場の相関関係はかつてよりも低下していることも、実体経済との乖離の理由の一つと考えられます。
弊社では、これからもお客様に寄り添って良い時も悪い時も上り坂も下り坂もまさかの時も、お客様の資産運用が成功するように一生涯サポートさせて頂ければと考えております。
引き続き、皆さまの資産を守りながら長期で増やしていけるように運用を継続して参りますので、今後ともありがとう投信をご愛顧いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

ありがとう投信株式会社
代表取締役社長 長谷俊介
関連記事
| 社長メッセージTOPへもどる |






