新たな投資先ファンドの追加 <月次レポート2023年6月より>
2023年06月02日(金)
皆さま、いつもありがとう投信をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。今年も早いもので6月になりましたが、いかがお過ごしでしょうか? 寒暖差が大きい日が続いていますので、体調を崩さないようにくれぐれもご自愛ください。
さて、先月のマーケットは、米国債務上限問題に一喜一憂する相場展開となりました。米国株市場はNASDAQが上昇した一方でNYダウは下落するなど業種・銘柄で対照的な値動きとなりました。特に予想以上の好決算を発表したNVIDIAが大きく上昇し、生成AI関連銘柄として半導体関連株を中心に成長株が上昇を牽引した1ヶ月となりました。
また、日本株式市場については、欧米株式市場よりも相対的に割安で内需や企業業績の回復期待、コーポレートガバナンス改善への評価、金融緩和継続による円安要因などにより外国人投資家による日本株の大幅な買い越しが継続したことによって堅調に推移し、日経平均株価は31,000円台に上昇し33年ぶりにバブル後最高値を更新しました。また、G7広島サミットが予定通り開催されて各国によるウクライナへの支援継続が確認されました。
一方、欧州株式市場や中国株式市場については中国の景況感悪化などから総じて下落した1ヶ月となりました。
為替相場についてはドル・ユーロともに円安方向に大きく振れてドルは140円台、ユーロは150円台を一時つけました。
そのような中で、ありがとうファンドは月間で+5.8%の上昇となり、世界株は0.8%の上昇でしたので、相対的にアウトパフォームしました。参考までに日本株TOPIX配当込みについては+3.6%の上昇となりました。
金融システム不安の再燃や景気後退懸念が今後も続く
今後の見通しですが、米国債務上限問題が土壇場で合意に至りデフォルトという最悪の事態は回避されましたが、インフレ抑制のための利上げ継続や金利高止まりは、金融システム不安の再燃や企業業績の悪化、景気後退を招く可能性が高いと考えられ、米国では年後半のリセッションが予想されています。
一方、地政学リスクに関しては、ウクライナ情勢が長期化する中で米国やNATO側、日本を含むG7各国と中国・ロシアを中心とする非米側諸国の対立が深まっており、米中対立が極東アジアの安全保障や今後のグローバルなサプライチェーンに大きな影響を与えることによってコストプッシュ型インフレが継続していく可能性も懸念されています。
新投資先ファンドを3本追加
さて、そのような中で、ありがとうファンドでは、5月31日付で信託約款を変更して、中長期的な運用成果の向上を目指して投資先ファンドを3本追加いたしました。
追加した投資先ファンドは、ラザード・アセット・マネージメントの2本のファンド『ラザード・ジャパニーズ・ストラテジック・エクイティ・ファンド』及び『ラザード・エマージングマーケッツ・エクイティ・アドバンテージ・ファンド』と金ETFの『iシェアーズ ゴールド・トラスト・マイクロ』です。
ラザード・アセット・マネージメントの2本のファンドについては、既に投資先ファンドとなっている先進国株式を対象とした『ラザード・グローバル・クオリティ・グロース・ファンド』及び『ラザード・グローバル・エクイティ・フランチャイズ・ファンド』と同様にニューヨークに本社を置く歴史ある投資銀行の資産運用部門である「ラザード・アセット・マネージメント」社が運用を行っています。
同社は株式運用の中でもアクティブ運用に注力しており、機関投資家や公的年金などを主な顧客として、資産運用業務を行なっています。ちなみに、私達国民の公的年金を運用しているGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)も同社の運用戦略を採用しております。
今回追加した『ラザード・ジャパニーズ・ストラテジック・エクイティ・ファンド』は、長期的視野で、ファンダメンタルズに基づくバリュー重視の逆張り的なアプローチを採用し、過小評価された日本企業への投資を通じて、元本の長期的な成長を目指すファンドです。
もう一つの『ラザード・エマージングマーケッツ・エクイティ・アドバンテージ・ファンド』は、魅力的なファンダメンタルズと質の高い財務内容を有すると考えられる新興国の企業への投資を通じて、元本の長期的な成長を目指すファンドです。両ファンドともに長期的に良好な運用実績を上げており、昨年からの不安定なボラティリティの高い調整局面でも銘柄選択効果を発揮して安定した運用成果を上げております。
また、金ETFの『iシェアーズ ゴールド・トラスト・マイクロ』は、既存の投資先ETFである『iシェアーズ ゴールド・トラスト』よりも信託報酬が1/3以下であり低コストのため、スイッチングすることによって保有コストを引き下げて、ありがとうファンドの実質信託報酬を低減させる効果が期待できます。
新投資先ファンドを追加することで、国際分散投資先の選択肢が増えて、よりバランスのとれたポートフォリオの構築が可能となるとともに、保有コストである実質信託報酬の低減にもつながることで、今後のありがとうファンドの中長期的な運用成果の向上に貢献してくれるものと期待しております。
なお、新投資先ファンドの詳細については6月から全国で開催するセミナーで詳しくご説明させていただきますので是非ご参加頂ければ幸いです。セミナー詳細につきましてはこちらをご覧ください。
ありがとうファンドでは、今後も長期的な時間軸で物事を捉えて右往左往せずに、短期的な相場動向に一喜一憂することなく、引き続き投資先ファンドを厳選してダウンサイドリスクを抑えながら、長期国際分散投資で世界経済の成長及び企業の利益成長の恩恵を享受し長期で安定した運用成果の提供を目指して参りますので、今後ともありがとう投信をご愛顧いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
ありがとう投信株式会社
代表取締役社長 長谷俊介
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