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日銀の日本株ETF購入の副作用(後編)

2018年05月15日(火)

日銀の日本株ETF購入の副作用(後編)

 前編では、金融緩和のおさらいをしましたが、今回は特に批判の多い③日本株ETF年6兆円規模購入についての問題点・副作用と出口について考えてみたいと思います。問題点は色々ありますが、なんといっても国債と異なり満期が無いという点が大きいと思います。例えば10年国債だったら発行から10年後に償還されてしまいますので、そのタイミングで自動的に残高が減りますが、ETFの場合最終的な投資先は株ですので満期などありません。よって、購入を継続している間は日本株式市場を下支えする効果があるのですが、一旦出口に向けた議論がされ始めると、売却のタイミングが意識されるのです。

  

 もう一点問題点をあげると、売却時の売却先が市場だという点です。下図では過去に公的機関によって株を保有した例(日本共同証券と日本証券保有組合例)を載せています。売却する際には市場で売却もしましたが、それ以外にも関連企業や銀行などに売却してなるべく市場に大きな影響が無いよう配慮したようでした。しかしながら、現在の銀行ではリーマンショック時の反省などから、株式保有に対して規制が強化されており、下図の1960年代のような配慮は難しいと考えます。よって、日銀が日本株ETFを購入した分については、ほぼ全て市場を通しての売却が想定されます。市場で買い続けている間は株価を支える政策になりますが、買えなくなった時、売却を始め出した時、下支えとは逆の効果が副作用として顕在化するでしょう。また、前編でもお話しましたが、外国人投資家からみると禁じ手ともいえる手段であり、日本株式市場で大きな影響力を持つ外国人投資家が長期目線で見たときに日本株の評価はあまり良いものではないでしょう。

 

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出所:各種資料より、ありがとう投信作成

 

 さて、それでは具体的に売却する場合どのくらいの時間がかかるかをもう少し最近の例を基に考えてみたいと思います。

 

実は日本銀行は金融システムの安定化を目的として金融機関が保有する株式を買い入れていました。2002年~2004年、2009年~2010年の間株式を買い入れて、2015年9月末時点で約2兆6千億円の株式を保有していました。何度か売却もしましたが、リーマンショックなどの影響もあり、売却を中止したり難しい対応が続きました。そんな中、2015年12月に開催された政策委員会・金融政策決定会合により、新たに年間3,000億円のETF買い入れ枠を設定しました。それは「日本銀行が買い入れた銀行保有株式の売却開始に伴う市場への影響を打ち消す観点から、2016年4月より開始する」のためと説明されました。先述した2015年9月末時点で約2兆6千億円の株式を3,000億で割ると、大体9年間で全売却できる計算になります。新たに設定された年間3,000億円のETF買い入れ枠については、前編の図でも確認できて、2015年12月箇所を見ると3.3兆円/年規模になっていることが確認できます。この0.3兆円がここでいう株売却のネガティブな影響を打ち消す観点で導入された買付け増額3,000億円になります。

 

●2015年12月から年3.3兆円規模へ変更・・・

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出所:ファクトセットよりありがとう投信計算、評価益はありがとう投信推計値、201712月末までの推移

 

 

 まずこの売却例でわかることは、年3,000億円規模の売却でさえ同等の額をETFで買い入れてネガティブな影響を打ち消す必要があったという事です。単純に年3,000億円規模で売却をすると市場に対して大きな影響が出てしまう可能性を示唆していると考えます。そこで、仮定の計算をしてみましょう。2018年2月末時点の日銀の日本株ETF購入額が簿価ベースで約18兆円あります。これを、こちらの例のように年3,000億円規模の水準で売却できるとして、何年かかるでしょうか?

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答えは約60年です。また、3月、4月と日銀のETF購入は続いていますし、基本的に日銀は下げた日に買い入れしているため時価評価すると18兆では済まず分子が大きくなりますので、そう遠くない未来に100年も超えるでしょう。60年にしろ100年にしろ、超長期的に一定の売り圧力がかかる市場になるでしょう。この検証で見られるようにETF購入年6兆円規模の副作用は相当大きいと考えております。当ファンドではこういった背景も考慮し、日本株の割合を低位に抑えております。しかしながら、こういった環境下でも長期で必要とされるサービス・商品を提供している日本企業は適正に評価され、引き続き買われる銘柄だと信じておりますので、日本株に対する投資割合は低位にしますが、ゼロにすることはありません。当ファンドの日本株式を担当しているコムジェスト日本株式ファンドでは、低成長が予想される日本においても企業業績を継続的に改善できるような企業に厳選投資しております。弊社の運用報告会などでも、実際の投資例などを紹介していますので、ご興味ありましたらセミナーにご参加検討いただけると幸いです。


 

ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

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