歴史の転換点でも資産運用を止めない <月次レポート2024年11月より>
2024年11月07日(木)
皆さま、いつもありがとう投信をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。
今年も早いもので11月になりましたが、いかがお過ごしでしょうか?秋も深まってきて肌寒くなってきたので、体調を崩されないようにくれぐれもご自愛ください。
先月は日本においては、石破首相が就任後最速で衆議院を解散して、10月27日に衆議院総選挙が行われました。早期解散は有利という事前予測に反して、結果は与党が過半数割れして敗北するという結果になり、与党自民党は今後の政権運営において野党の協力が不可欠な状況に追い込まれました。
一方で、今年最大の注目イベントである米国大統領選挙が11月5日に投開票が行われて共和党のトランプ氏が民主党のハリス氏を破って大統領に返り咲きました。日米ともに今後の政治情勢からは目が離せない状況です。
そのような中で、先月の世界株式市場は一進一退の展開になりました。中東情勢や中国経済の回復期待、オランダ半導体大手ASMLの決算内容などに左右される中で、米国株は主要株価指数であるNYダウ、S&P500、ナスダックがそれぞれ最高値を更新しましたが、月末にかけては米国大統領選挙やFOMCなどの重要イベントを控えて下落して1ヶ月を終えました。
日本株については、与党の敗北を織り込んで衆議院選挙前に大きく下落しましたが、選挙後には1000円以上反発して月末を迎えました。また、為替相場については、石破首相の植田日銀総裁との歓談後の発言により、円安が進み、対ドルレートは9月末の142円台から152円台に1ヶ月で10円弱円安が進み、1ヶ月の下落幅としては約35年ぶりの大きさになりました。一方、金(ゴールド)価格については史上最高値を更新するなど大きく上昇しました。そのような中で、ありがとうファンドは月間で+6.4%の上昇となりました。
今後の見通しですが、米国の大統領選挙の結果を受けて、トランプ大統領の掲げる「アメリカファースト」の政策が実行されていくことになります。移民問題や気候変動対策に対するエネルギー政策などは現政権の方針から大きく変更される可能性が高く、対中国政策では関税強化や軍事的圧力などさらに厳しく強化されていくことになると考えられます。また、経済政策ではトランプ減税を継続するだけでなく、さらなる減税政策を実施することも期待されており、企業収益にプラスの影響を与えることが予想されています。さらに、長期化するウクライナ問題や混迷し緊迫化しているイスラエル中東問題などの地政学リスクへの対応についてもバイデン政権との違いが大きく出てくると考えられています。
一方で日本においては与党過半数割れによる政権基盤の不安定さから予算や政策決定が滞ってしまうリスクが懸念される中、トランプ大統領による新しい政策の影響を受けて対応していかなければならないでしょう。来年7月には参議院選挙が予定されていますが、先行き不透明な政局がしばらくは続いていくものと思われます。
今年一番のイベントである米国大統領選挙が終わりましたが、世界的な地政学リスクの高まりや国際政治の先行き不透明感からマーケットのボラティリティは高い状態が今後も継続していくと考えられます。
お金のことは生きている限り考えていく必要がある
日米ともに選挙が終わり、米国は新しいリーダーとしてトランプ氏が大統領に返り咲きました。日本は先行き不透明な状況で石破首相が続投していくにしても少数与党として難しい舵取りをしていかざるを得ない状況です。
今年の各国の選挙では、インフレや移民問題、格差拡大などに対する国民の不満がトランプ大統領の再選や欧州における反グローバリズム・反移民政策などの保護主義やナショナリズムを掲げる保守政党の台頭の原動力になっているのではないかと考えられます。
日本においてもインフレや税金・社会保険料の負担増に苦しむ国民の声や少子高齢化や不法移民問題など様々な課題に対して、政治はしっかりと耳を傾けて国民に向き合い、国民目線の政策を実現していくことが求められていると思います。
今年は各国で選挙が行われて新しいリーダーが選ばれました。振り返ってみると歴史の転換点になるかも知れず、選挙の結果が今後の世界情勢や国の将来にも大きな影響を与えることになるかもしれません。
一方で、私達は国際情勢や国内政治の影響を受けながらも日々懸命に生きていて、日常生活は続いていきます。現代社会で生活していく上では、資産運用やお金のことは私達が生きている限り一生涯考えていく必要があります。ですので、私達は世の中が大きく転換するかもしれない先行き不透明な時代に生きているからこそ、資産運用を止めずに継続していくことがとても大切であると考えます。
ありがとうファンドは、今後も長期的な時間軸で運用をして短期的な相場動向に一喜一憂することなく、投資先ファンドを厳選し、金(ゴールド)ETFにも分散投資することでダウンサイドリスクを抑えながら、長期国際分散投資で世界経済の成長及び企業の利益成長の恩恵を享受し長期で安定した運用成果の提供を目指して参ります。
弊社ではお客様が長期で資産運用を続けていけるように一緒に伴走しながら一生涯サポートさせて頂ければと考えておりますので、今後ともありがとう投信をご愛顧いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
ありがとう投信株式会社
代表取締役社長 長谷俊介
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