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将来に過度に不安にならないことが大切 <月次レポート2024年7月より>

2024年07月04日(木)

将来に過度に不安にならないことが大切 <月次レポート2024年7月より>

 皆さま、いつもありがとう投信をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。

 

 今年も7月になり半年が過ぎましたが、いかがお過ごしでしょうか?梅雨でジメジメして蒸し暑い日が続いておりますが、熱中症にならないようにご自愛ください。

 

 

 さて、先月のマーケットですが、世界株式市場はまちまちの展開で、米国株はエヌビディアを中心に大手ハイテク銘柄が上昇してナスダック、S&P500は最高値を更新した一方で、欧州株についてはフランスの政治情勢の不透明感から下落して終えました。エマージング市場についてはハイテク株が牽引して台湾、韓国株が上昇し、インド株も総選挙後に一時急落しましたがその後持ち直して大きく上昇する1ヶ月になりました。

 

 日本株市場については、米国経済指標の動向に左右されて、欧州の政治不安が重荷となりましたが、下旬にかけて円安が進んだことにより大きく上昇し、日経平均株価は1000円以上上昇し39000円台を回復しました。また、為替相場については161円台まで円安が進みました。そのような中で、ありがとうファンドは月間で+4.9%の上昇となり、先月に続いて基準価額、純資産額ともに最高値を更新して1ヶ月を終えました。

 

 

 今後の見通しですが、足元ではフランスや英国での選挙結果と今後の政治動向にマーケットの注目が集まっており、また米国の景気動向と利下げ見通し、11月の大統領選挙動向に一喜一憂する展開が続きそうです。

 

 欧州や米国の選挙結果次第では、金融経済政策や移民政策、エネルギー政策などが大きく変更される可能性が高く、長期化するウクライナ情勢や混迷する中東情勢、米中対立などの地政学リスクにも大きな影響を与える可能性があります。特に欧州各国における反グローバリズムの極右政党の台頭によって、今後の政治情勢の不透明感が増してくると考えられ、マーケットのボラティリティが一段と高まり相場が大きく調整するリスクも高まってくるでしょう。

 

 日本国内においては、株価は高値圏で推移していますが、円安進行による生活コストの上昇によって実質消費、実質賃金の下落が続いており、定額減税や補助金などの物価高対策も焼け石に水でそれほど効果が出ておらず私達国民の生活は厳しい状況です。既にスタグフレーションに陥っているのではないかと言われている日本経済ですが、日銀の今後の金融政策の舵取り次第ではさらなる円安進行や景気後退していく可能性も考えられます。

 

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米国一極支配から分断・多極化する世界へ

 

 今年は選挙イヤーと言われて世界各国で選挙が実施されています。当初予定されていなかったフランスや英国での議会選挙なども実施されることになりました。

 

 米国でのトランプ元大統領の再選期待や欧州での反グローバリズム・反移民政策をかかげる極右政党の台頭が目立っているのは、ロシアによるウクライナ侵攻後に加速した米国と中国ロシア等の非米国側との対立、世界的な分断と多極化の流れが根底にあり、米国を中心とする西側諸国においてもインフレや移民問題などに対する国民の不満が爆発していることの表れと考えることができるのではないでしょうか。グローバリズムの負の側面が大きくなり、各国で保護主義やナショナリズムが台頭してきているとも言えるのではないかと思います。

  

 

 日本においては、物価高騰や円安進行、デジタル赤字やインバウンド増加によるオーバーツーリズム問題が叫ばれていますが、移民問題も他人事ではなくなっている状況です。大手メディアではあまり報道されていませんが、首都圏のある自治体では不法移民が増加したことによる治安の悪化や犯罪増加が深刻な問題になっています。

 

 コロナ禍以降急速に出生数が激減して、超過死亡者が急増して人口減少が加速度的に進む日本では、過疎化して空き家が増える全国の自治体でも同様の事態が発生する可能性は少なくないかもしれません。現在、東京都知事選が行われていますが、このまま日本が衰退していかないようにするために私達一人一人がこれからどうしていかなければならない真剣に考えて行動していく必要があるのではないかと思います。

    

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将来に過度に不安にならないことが大切

 

 このように今後の世界情勢や日本の将来の先行きは不透明で不安な気持ちになるかもしれませんが、過去を振り返ってみると、いつの時代も将来の先行きは不透明で何が起こるかわからない中で私達はこれまでも生活してきました。そのため、将来に対して過度に不安にならないことが大切で、何とかなると前向きに考えていくことが必要だと思います。 

 

 そして、資産運用においては分散投資することが重要であることに変わりはありません。国や地域の「国際分散」と資産クラスや投資対象・銘柄、通貨等の分散の「資産分散」、購入タイミングを分けて継続的に投資していく「時間分散」を組み合わせて長期投資をしていくことで、リスクを抑えながら長期的な資産の成長を目指していくことが資産運用で成功するための王道であると考えます。

 

 新NISAがスタートして半年が経ちましたが、世間では初めて投資した方の中には年初の株高の時に高く買って、その後株価が下がったので売却して投資を止めて損失が確定してしまった方もいらっしゃると聞きます。マーケットは長期で見れば企業業績や景気、経済成長率などとの相関が見られますが、短期では様々な要因によって需給が変動して株価が動きます。上にも下にも行き過ぎることも多々あります。何に投資するかも大切ですが、それ以上に資産運用を継続していくことの方がより重要だと考えます。

 

 ありがとうファンドでは、今後も長期的な時間軸で運用をして短期的な相場動向に一喜一憂することなく、投資先ファンドを厳選してダウンサイドリスクを抑えながら、長期国際分散投資で世界経済の成長及び企業の利益成長の恩恵を享受し長期で安定した運用成果の提供を目指して参りますので、今後ともありがとう投信をご愛顧いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。

      

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ありがとう投信株式会社

代表取締役社長 長谷俊介

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