時間を味方につけて無理せずコツコツと <月次レポート2023年8月より>
2023年08月03日(木)
皆さま、いつもありがとう投信をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。猛暑日が続いて熱中症になりそう な今日この頃ですが、いかがお過ごしでしょうか。
異常気象も毎年続くと異常ではなく普通のことになってきますので、これからは一昔前とは違う前提で生活していく必要がありそうです。皆さまくれぐれもご自愛ください。
さて、先月のマーケットは、米国や日本の金融政策の動向に左右される展開になりました。月半ばには株式市場は下落し、為替相場は大きく円高方向に振れましたが、FRBが市場予想通り0.25%の利上げを決定して、日銀が金融政策決定会合で金融緩和維持とYCCの柔軟運用を決めたことによって、月末にかけて世界株式市場は米国株を中心に総じて上昇しました。為替相場もドル円は142円台の円安に振れて1ヶ月を終えました。
そのような中で、ありがとうファンドは月間で+0.3%の上昇となり、年初から7ヶ月連続での上昇となりました。また、7月末時点では99%のお客様の運用損益がプラスになりました。
地政学リスクや景気後退リスクに引き続き警戒
今後の見通しですが、欧米各国のインフレと金利動向、景気後退リスクに株式市場や為替相場は引き続き左右される展開になりそうです。長期化しているウクライナ情勢については早期和平交渉による停戦が望まれる一方で、地政学リスクとしてNATO加盟国へと戦線が拡大して第三次世界大戦に発展する可能性もくすぶっており予断を許さない状況が続きそうです。
また、米国では利上げのピークアウトが見えてきた中、景気後退懸念も根強くあります。金利が高止まりして逆イールドが発生している局面では、業績の悪い企業や有利子負債が多く自己資本比率の低い財務体質が脆弱な企業は信用リスクが高まって売られやすいので、今まで以上に企業業績や財務体質などクオリティの高さが問われる相場になり、そのような企業に厳選投資することがますます大切になってくると思われます。
一方で、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカなど非米側が中心となって米ドルに対抗するためにBRICS共通通貨の創設を求める動きがあるなど、欧米や日本などの西側との経済や金融での分断が今後さらに進む可能性があり、長期的にはグローバル化の恩恵を受けて安く調達出来ていた原材料やエネルギーなどの資源や食糧などの調達に支障を来たす可能性が出てくるかもしれません。
引き続きボラティリティの高いマーケットを想定しておりますので、足元好調な株式市場が大きく調整した場合に備えて、『有事の金』として買われる金(ゴールド)への分散投資を継続することで、リスクオフ局面でのポートフォリオ資産保全、ダウンサイドリスクの抑制を目指していきたいと考えております。
資産運用は時間を味方につけて無理せずコツコツと
世界経済の今後の見通しは不透明で実体経済はインフレと利上げの影響で景気後退リスクがくすぶる一方で、世界の株式市場は年初から半年が経過しましたが、悲観と楽観を繰り返しながらも大きく上昇しており、先月には日経平均株価はバブル後最高値を更新しました。ありがとうファンドの基準価額も年初から+23.7%の上昇となっており過去最高値圏になっております。
このようにマーケットは短期的には実体経済と大きく乖離した値動きをすることが少なくなく、予想通りに動くことの方が少ないので、短期的な上昇や下落に左右されないことが大切です。短期ではなく5年~10年以上の長期の時間軸で捉えることが重要になってきます。そして、資産運用は時間を味方につけて無理せずにコツコツ続けていくことが大切です。
いつも申し上げていることですが、資産運用で成功するためには、短期的な相場変動に一喜一憂したり、相場を予測してタイミングを見計らって売買を繰り返したりするのではなく、不確実性がある前提でマーケットが上昇局面でも下落局面でも長期・国際分散・厳選投資で資産運用を継続することによって分散投資効果でリスクを低減しながら、時間を味方につけて世界経済の成長と企業利益の成長の恩恵を享受していくことが大切であると考えます。
先行き不透明な時だからこそ、皆さまの目的・目標に向かって時間を味方につけて無理にせずにコツコツと資産運用を継続していきましょう。
新NISA制度セミナーを8月末より全国で開催いたします。
最後にお知らせです。来年からスタートする新NISA制度についてのセミナーを今月末より全国で開催いたします。現行NISAと新NISAの違いなど新制度についての詳しい解説や活用方法などについて説明させていただきます。
新NISA制度のご利用を検討されている方や現行NISAから金融機関の見直しを検討されている方などこの機会に是非ご参加頂ければと思います。皆様のご参加をお待ちしております!(詳しくはセミナー案内をご確認ください)
弊社ではお客さまに寄り添って資産運用を一生涯サポートさせて頂きますので、今後ともありがとう投信をご愛顧いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。
ありがとう投信株式会社
代表取締役社長 長谷俊介
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