おかげさまで創立19周年＜月次レポート2023年3月より＞

2023年03月03日（金）

社長メッセージ

　皆さま、いつもありがとう投信をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。早いもので3月になり寒さが和らいでだいぶ暖かくなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか？

　今月13日からはマスク着用が「個人の判断」ということになり、コロナ禍の象徴でもあった息苦しいマスク生活からようやく解放されることになります。これで国際社会から一人取り残されていた日本社会もようやくコロナ後に向けて前に進んでいけるのではないかと思います。

　さて、先月のマーケットですが、月初には、ＩＭＦ（国際通貨基金）が今年の世界経済成長見通しを前回よりも0.2％上方修正して2.9％にすると発表し、米国では雇用統計が想定以上の強さを見せたことや中旬には米国のＣＰＩが市場予想を上回ったことなどから、米国ではインフレ懸念が再び高まり、利上げの継続・長期化が意識されたことによって、年初からの楽観的なムードが後退して米国株式市場は低調な相場になって下落しました。

　また、新興国株式市場も気球撃墜問題から米中対立が激化して地政学リスクが意識されたことが相場の重石となり下落した一方で欧州株式市場や日本株式市場については若干の上昇となりました。為替相場については、利上げの継続が意識されたことによって金利差拡大からドル/円、ユーロ/円ともに円安方向に振れました。

　日本では、政府が4月に退任予定の黒田日銀総裁の後任として経済学者の植田和男氏を新総裁に指名しました。植田氏が金融緩和をどのように見直すのかに市場の関心や注目が集まっておりますが、国債のイールドカーブにゆがみが生じている原因であるＹＣＣ（イールドカーブコントロール）については、見直しや撤廃を含めて何らかの変更をするのではないかと市場は期待しているようです。

　そのような中で、ありがとうファンドは月間で+1.6％の上昇となりました。世界株は+1.8％の上昇となり、相対的にアウトパフォームいたしました。参考までに日本株TOPIX配当込みについては+0.9％の上昇となりました。

　今後の見通しですが、引き続き米国や欧州におけるインフレ抑制のための利上げ見通しとそれによる景気への影響にマーケットは一喜一憂する展開が継続するものと思われます。

　足元、経済指標が予想を上回っており、インフレ抑制のためにはさらなる利上げをして景気を冷やして需要にブレーキをかける必要性が出て来ていますが、急激な景気後退にならないようにインフレを鎮静化してソフトランディングできるのか、FRBやECBの絶妙な舵取りが期待されています。

　また、ロシアによるウクライナ侵攻から1年が経過しましたが、未だに停戦の見通しは立たず戦争が長期化していく中、むしろ米国やＮＡＴＯ側からさらなる武器や戦車などの支援が増強されることによって情勢が悪化していく様相を呈してきている中で、米中対立が激しくなってきているなど地政学リスクについては十分に警戒する必要があると思われます。

　引き続きインフレ、利上げ、景気動向に一喜一憂するボラティリティの高いマーケットを想定しております。

おかげさまで創立19周年

　弊社は今月3月9日におかげさまで創立19周年を迎えます。皆さまの暖かいご支援のおかげでここまで来ることが出来たことに感謝申し上げます。本当にありがとうございます。

　この19年間を振り返って見ると、リーマンショックや世界金融危機、東日本大震災、福島原発事故、新型コロナパンデミックなど世界や日本を揺るがす大きな出来事がいくつもありました。

　ファンドがスタートしたときの運用資産残高は1億6153万円でしたので、この19年間で100倍以上の約172億円まで運用資産残高が増やすことができました。これもひとえに皆さまから継続して託されたご資金と長期投資の運用成果の賜物であると感謝しております。

　また、19周年は決して一朝一夕に達成できるものではなく、役職員一同、日々のファンド運用や業務に真摯に取組んで一日ずつ積み重ねてきたからこそ到達することができたのではないかと考えております。

　弊社は2004年3月9日に税理士・公認会計士がお客さまの将来不安を解消すべく立ち上げた独立系の資産運用会社です。金融機関や大企業の子会社ではない独立性と柔軟性を強みとして、販売会社都合の金融商品提供ではなく、直販による顧客本位の資産運用サービスの提供を行ってきました。

　創業当時と比べると個人の資産運用の選択肢は大きく広がり、税制も改正されて、便利で手軽に少額から始められる環境が整ってずいぶん変わってきました。しかしながら、資産運用の手段や選択肢は増えて制度は変わっても、資産運用で大切なことの本質は時代が変化しても大きく変わることはないと考えます。

　弊社では、これからも長期国際分散投資でお客さまの資産運用を一生涯サポートさせていただくことを目指して役職員一同精進して参ります。

　そして、長期的な時間軸で物事を捉えて右往左往せずに、短期的な相場動向に一喜一憂することなく、世界経済の成長及び企業の利益成長の恩恵を享受すべく長期・国際分散・厳選投資で基本に忠実に資産運用の王道をブレずに歩んで参りますので、今後ともありがとう投信をご愛顧いただきますよう何卒よろしくお願い申し上げます。