マーケット動向・ファンド運用状況 <月次レポート2019年1月より>
<12月のマーケット動向>
12月のマーケットの動きですが、引き続き米中貿易摩擦の動向と、米国景気鈍化懸念などが意識されて世界的に株価が下がった相場でした。
序盤は米中首脳会談で、2019年3月1日まで対中追加関税を猶予する旨が決定したことを好感して、世界株式市場は総じて上昇しましたが、その後米国の長短金利差(5年と2年国債利回り差)が約10年ぶりに逆転して米国景気の鈍化が意識されたこと、ファーウェイCEOの逮捕から米中貿易摩擦懸念が再び高まったことなどにより世界株式市場は総じて下げ基調に転じました。
また後半には、米国で暫定予算が議会通過しなかったことによる政府機関の一部閉鎖を受けた政策停滞懸念が生じ、さらに下げ幅を拡大する流れになりました。
下記現地通貨ベースの指数推移を参照していただくと、今月は米国・日本株式市場が他の国・地域に比べて大きく下げたとこが確認いただけると思います。
【米ドル円、ユーロ円推移】2018年11月30日を1として指数化
※ ファクトセットよりデータを参照し、弊社にて指数化しております。
【主要株式指数推移(配当込、現地通貨ベース)】2018年11月30日を1として指数化
※ ファクトセットよりデータを参照し、弊社にて指数化しております。使用している指数についてはページ最下段の注記を確認ください。
<ありがとうファンドの運用状況>
ありがとうファンドの12月月間騰落率は8.7%の下落となりました。
今月は、米国・日本株式市場が大きく下げた月になりましたが、ありがとうファンドでは両株式市場の保有割合が比較的低位だったこともあり、世界株の株価指数と比べると下げ幅は限定的でした。一つの国・地域へ過度に投資せず、広く国際分散投資をした結果だと考えております。また、金ETFや債券など一部株式とは異なる資産に投資していた効果も発揮されたと考えおります。王道過ぎてつまらないかもしれませんが、あくまでも持続的に企業価値を高める企業を世界中から厳選して、長期投資することこそ受益者の皆様の資産形成につながると考えております。
12月中の売買状況については、売買を見送りました。
【値動きの大きさの推移(250営業日リスク推移)】
※値動きの大きさの推移について:設定来の日次リターンを基に過去250営業日のリスク(日次リターンの標準偏差の年率換算値)の推移を表したもの。簡単に説明すると、数値が高いほど日々の値動きの幅が大きいことを表し、逆に数値が低いほど日々の値動きの幅が小さいことを表します。ありがとうファンドは値動きの幅を低位に抑える運用を心掛けています。
【資産配分(11月末)】
【ポートフォリオ(12月末)】
※「年率複利」は、過去の実績値であって将来の成績を保証するものではなく、またお客様ごとの購入時期によって運用結果は異なります。「年率複利」と「標準偏差」については、ありがとうファンド設定来(2004年9月1日)からのデータを基に、弊社にて計算しております。参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
<今後の見通しについて>
今後の見通しについては、各種地政学リスクなど一過性のイベントはあるものの世界経済は引き続きリーマン・ショックからの回復・成長が続くと考えています。ファンダメンタルズの改善に基づいた企業利益の成長がより注視される市場になるでしょう。下図ではリーマン・ショック前からの4国・地域のEPS(1株当たり利益)の水準をまとめました。足元は減税政策の影響などで米国市場の堅調さが目立ちますが、中長期的には今まで低迷していたエマージング市場とヨーロッパ市場の伸びしろは大きいと考えています。
出所:ファクトセットよりありがとう投信計算、EPSは2007年1月末を1として指数化し2018年12月末までの推移
<今後の運用方針について>
株式市場という観点から足元の状況を考えると、リーマン・ショック後各国・地域は量的緩和などの金融緩和で各々の経済・市場を支え世界的にカネ余りの状況が続いています。リターンを求めてやや過熱感のある市場も出てきました。このような環境下では一つの市場だけに投資することはリスクが高く、特定の市場に過度に偏ることなく幅広く分散投資することにより長期的に持続性のあるリターンを享受できると考えております。ありがとうファンドでは、世界経済の成長をグローバル市場で競争力のある企業の成長に沿った形で享受できるよう、国際分散・厳選・長期投資を継続していきます。
アクティブファンドというと上昇局面で大きく稼ぐといった様な派手なイメージが強いと思いますが、ありがとうファンドでは上昇局面で無理に上値を狙うといった運用よりは市場全体が下落する局面にて市場相対で下げ幅を抑制することにより結果的に長期で安定したパフォーマンスを提供できると考えております。その源泉としては、①実績のある投資先ファンドによる成長企業の厳選、②国・地域別資産配分の見直し・調整、③金ETFなど株式市場と相関が低い資産を組み入れることによる資産分散を主に考えております。下図はあくまでも参考までにですが、上昇局面では90%ほど市場に追従し、下落局面では下落幅を抑制した場合のバックテスト例になります。ダウンサイドリスクを抑制することにより、長期で価格変動リスクを抑えながら運用パフォーマンスを向上できたことが確認いただけると思います。
出所:ファクトセットよりありがとう投信計算、株価は1987年年初を100として指数化し2017年9月末までの推移、注:上昇・下落局面は月次騰落率ベースで判断。平均年率パフォーマンスと標準偏差についても月次ベースのデータから計算
<投資先ファンドの状況について>
月間騰落率については、世界株式市場が総じて大きく下げる中、株式市場の動きと低相関の金ETF(iシェアーズ ゴールド・トラスト)が上昇しました。
さて、今月は日経平均株価指数が1日で1,000円以上も下げた日もあったので、あまりに急すぎる下落に耐え切れずに投げ売りされる方もいたようです。当ファンドの受益者の皆様はありがとうファンドは『国際分散ファンド』で長期投資の実現を目指すファンドという旨をご理解されていると思うのでさほど問題ではないと思いますが、為念ありがとうブログにその旨簡単なマトメ&アップデートを書きましたので、再度ご確認いただけますと幸いです。
一つ言えることは、リスクはどのような時にもありますし、そもそもリスクのないものにリターンはありません。そういった将来の不確実性を少しでも低減させるために、当ファンドでは国際分散投資により、『すべての卵を同じカゴに盛らない』という当たり前のことを当たり前に実践し、アクティブファンドとして卵を厳選している次第でございます。皆様は、時間を分散して投資すること、そしてあくまでも余裕資産を投資すること、また何のための資産形成なのかという目的をちゃんと設定されていれば特段心配されることもないのではないでしょうか。
【月間騰落率】
注:参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
【年間騰落率】
注:参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
<投資先ファンドの運用パフォーマンス>
注:参考指数(円ベース)の騰落率についてはファクトセットよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
【本文で使用している指数の注記】 騰落率は、FACTSETよりデータを参照し、弊社にて計算しております。
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※各国・地域市場の指数は他に断りの無い限り以下の指数を使用しています。
【日本株】→TOPIX配当込み
【世界株】→MSCI オール・カントリー・ワールド・インデックストータルリターン
【米国株】→S&P500 トータルリターン
【欧州株】→MSCI ヨーロッパ トータルリターン
【エマージング株】→MSCI エマージング トータルリターン
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