なぜ国際分散投資が必要なのか?【前編】
2017年04月29日(土)
ありがとうファンドは国際分散投資でお客さまから託された資金を資産運用しておりますが、なぜ国内だけでなく海外に国際分散投資しているのかについてご説明させていただきます。
理由は大きく3つあります。1つ目は世界の経済成長・企業の成長の恩恵を受けるため、2つ目は日本株だけに投資するよりも海外株にも投資した方が高いリターンが期待できるため、3つ目は一国に集中するカントリーリスクを分散するためです。一つずつ詳しく見ていくことにします。まずは次の図1、図2のチャートを御覧ください。
図1 日本株TOPIX配当込みと名目GDP(1993年‐2015年)
出所:Factset、IMFよりありがとう投信作成
図2 世界株MSCI ACWIと名目GDP(1993年‐2015年)
出所:Factset、IMFよりありがとう投信作成
図1は日本株のTOPIX配当込みと名目GDPの1993年~2015年までのチャートで、図2は世界株のMSCI ACWIと名目GDPの1993年~2015年までのチャートを表しています。(名目GDPはそれぞれ2021年までの予測値も表示してあります。)
これをご覧いただきますとわかる通り、日本は名目GDPも株価も横ばいで、ボックス圏での推移になっておりますが、世界は名目GDPも株価も右肩上がりで増加していることがわかります。これは、日本の名目GDPが成長していない一方で、世界の名目GDPはこの20年間着実に成長してきていることを示しております。また、株価と名目GDPとの相関があることがわかると思います。
このように、世界の経済成長・企業の成長の恩恵を受けるために国際分散投資をしていく必要性があると考えます。
次に図3、図4をご覧ください。これは日本(TOPIX配当込み)、米国(S&P500)、欧州(MSCI Europe)、新興国(MSCI EM)の株価指数を現地通貨ベースおよび為替換算した円ベースで示したものになります。
図3 現地通貨ベース
出所:Factsetよりありがとう投信作成
図4 円ベース
出所:Factsetよりありがとう投信作成
ご覧いただければわかる通り、1989年以来、日本株はほとんど横ばいで増えていませんが、米国、欧州、新興国はそれぞれ大きく上昇していることがわかります。海外株なので為替の影響を受けるため、為替換算して円ベースで比較した図4をご覧いただくと、米国株、欧州株は約6倍、新興国株は約10倍に増えていることがわかります。
(後編へ続く)
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