証明書があると安心?:Centre Testing International(中国)

さて今月の厳選銘柄は、アバディーンEM小型株ファンドで保有している中国の民間検査会社Centre Testing International Group(以後CTI)を紹介させていただきます。う~んイマイチ何やってる会社かわからない!という方は漢字の名前(華測検測認証集団)から推測してみて下さい。それでもイメージがつかない方は、下記の資料を見てください。そうです。ザックリ言えば検査サービスを提供し、証明書を発行している会社です。

出所:各種ネットショップサイトより

 

 

ずいぶん前にマスク価格について言及しましたが、マスクが品薄だった当時、ネットショップでマスクの購入を検討された方も多いと思います。マスクみたいな製品は基本的には価格以外比較するパラメーターに乏しいと思いますが、新型コロナウイルス感染拡大真っただ中で、しかもほとんどが中国からの輸入品だったので、品質を気にしていろんなショップのページを比較し悩んだことだと思います。そんな時、上図の様な素人的にはわけのわからない証明書チックな書類の写真を見て購入に踏み切った方も少なくないことでしょう。

 

CTIは断片的で未だまとまりのない中国の試験・検査・認証市場において包括的なマーケットシェアを有するリーダー的存在です。上述したマスクの検査は下図の項目別売上高では消費者製品検査に該当し、全体の売上高構成からすると割合は比較的低位のようです。一方、半分以上の売上構成を占めている生命科学は具体的には環境関連や食品関連検査といったものが主になっております。あくまでも私個人の感想ですが、生命に直結する項目の検査が多いのはいかにも中国という感じですね~。

 

【テスト・検査項目別の売上高】

出所:ASIより、ありがとう投信作成

 

 

【中国内に60以上の支店、130以上の試験所を有する】

出所:ASIより、ありがとう投信作成

 

 

中国の試験・検査・認証市場全体でも追い風が吹いているようで、社内の検査部門や政府系の検査機関からCTIの様な実績のある民間検査会社へアウトソースする動きがあるようです。下記図のようにCTIは中国国内での大きなプレゼンスから得られる利益をM&Aなどで将来の成長へつなぎ、検査対象の幅を増やし、グローバル市場への販路も開拓しているようです。

 

【純粗利率とROEの推移】

出所:ASIより、ありがとう投信作成

 

 

【参考までに、株価の推移】

出所:ファクトセットより、ありがとう投信作成。株価は2009年10月末を1として指数化、2020年9月23日までの推移。外貨建ての株価・指数はすべて日次で邦貨換算した日本円ベース。

 

 

 


39!

ありがとう投信株式会社

ファンドマネージャー 真木喬敏

         

◆記載内容について: 資料に記載されている個別の銘柄・企業については、あくまでも参考として申し述べたものであり、その銘柄又は企業の株式等の売買を推奨するものではありません。

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【日本株】→FactSet Market Indices Japan 配当込み(税引き前配当再投資)

【世界株】→FactSet Market Indices World 配当込み(税引き前配当再投資)

【米国株】→FactSet Market Indices US 配当込み(税引き前配当再投資)

【欧州株】→FactSet Market Indices Europe 配当込み(税引き前配当再投資)

【新興国株】→FactSet Market Indices Emerging 配当込み(税引き前配当再投資)

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