ファンドラップとロボアドバイザーについて ~それぞれの特徴とメリット・デメリット~【第4回】

2017年06月14日(水)

 それでは次に、ロボアドバイザーを利用する際の注意点やデメリットについて見ていきましょう。

 

 多くの会社がロボアドバイザーのサービスを提供していますが、コストや利便性以外の実際の運用の良し悪しについては比較が難しい部分があります。オーダーメイド型の資産運用のため、運用成績はポートフォリオによって変わってくるので同じサービスを利用していても単純な比較ができないところがあります。

 

 また、ほとんどのロボアドバイザーが投資先ファンドとしているのは低コストのインデックスファンドか国内外のETFです。各資産クラスの市場平均パフォーマンス以上のプラスアルファ(超過収益)は望めないので運用成績は資産配分次第になります。

 

 各社のサービスにおける最適ポートフォリオの構築ロジックは、いくつかある代表的な投資理論に基づき、過去のデータや投資方針、将来予測も用いて、リスク許容度に合わせて算出していますが、将来予測は難しい部分がありますので、想定通りの結果になるとは限りません。また、各社が採用している投資理論には、決定的な差があるわけではないので、リスク許容度が同じだとすると、ある程度は同じような資産配分のポートフォリオで同じような運用結果になることが想定されます。

 

 また、ファンドラップサービスにも言えることですが、自分が選んだサービスが自分に果たして適しているのか、目標設定に問題はないのか、途中での継続的なフォローや他のロボアドバイザーサービスとの運用成果の比較、客観的な評価をどのようにすればよいのかが課題ではないかと思います。

 

 

 

 

 運用をオーダーメードでお任せ型できるのは手間がかからずメリットではありますが、どのお任せ型サービスを選択するか見極める知識や経験がないと自分に合っていない、運用成果の良くないサービスに長期でお金を払い続けることにもなりかねません。

 

 また、ある程度、投資経験や知識がある人であれば、ロボアドバイザーの診断や提案は参考程度にして自分自身で投資する金融商品を選択した方がいい場合もあるでしょう。

 

 大半の人がオーダーメイドの服ではなく、自分に合う既製品の洋服を選んで着ているように、資産運用においてもオーダーメードの運用にお任せするのではなく、多くの人は自分に合う投資信託を選んで購入した方が無難ではないかと考えますがいかがでしょうか。

 

 特に、定年退職して退職金が入った人や定期預金が満期になった人には、金融機関からファンドラップの勧誘があるかもしれませんが、本当に自分に必要であるのか、他の商品と比較してどうなのか、落ち着いて検討して、もしよくわからなければ契約・購入しない方が無難でしょう。

 

 最後になりますが、弊社のありがとうファンドは、はじめての方でもわかりやすくシンプルな運用を心掛けており、長期、国際分散、厳選投資でお客様の資産運用をサポートさせていただくことを目指しています。資産形成期の方には定期積立サービスを、資産活用期の方には定期換金サービスのご利用をおすすめしております。

 

 お客様の資産運用相談も随時承っておりますので、是非弊社のサービス、商品をご活用いただき、お客様の資産運用に役立てていただければ幸いです。

 

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