【今月のFP情報コラム】クレジットカードの落とし穴~リボ払いの恐ろしさ~(2023年4月)

 みなさんは現金派ですか。それともキャッシュレス派ですか。

  

 コロナ禍においてキャッシュレス決済をする機会が一段と増えたように思います。ポイント還元キャンペーン等もあり、現金よりお得なイメージがありますよね。

 

 今回のテーマはキャッシュレス決済の代表格であるクレジットカードの恐ろしい落とし穴『リボ払い』についてです。

 

 

はじめにクレジットカードには支払方法が3つあります。

 

①1度に全部返済する一括払い

②支払回数を決めて複数回に分けて返済する分割払い

③毎月一定の金額で返済するリボ払い です。

 

 

 『リボ払い(正式名称:リボルビング払い)』は利用した金額にかかわらず、支払額を毎月一定にすることができます。例えば支払金額を毎月1万円と設定したら、10万使おうが50万使おうが毎月の支払いは1万円という仕組みです。「月々の負担を軽くできる」「支払額が一定なので家計管理しやすい」といった謳い文句でテレビCMやダイレクトメールで宣伝されているのをご覧になった方も多いと思います。

  

 しかし、リボ払いを利用するには所定のリボ手数料がかかります。この手数料はカード会社によっても違いますが年率およそ15%~18%。これが利用残高に対してかかります。この利率は消費者金融と同じくらいの利率です。

 

 

リボ払いが恐ろしい理由の一つとして借金残高の増加に気づきにくいことが挙げられます。

 

 一括払いや分割払いの場合、毎月の請求額が利用額によって異なるため、「今月は使いすぎちゃったな・・・」と気づきますよね。しかしリボ払いは毎月の返済額が一定のため、無計画に買い物をしてしまい残高が膨らんで借金地獄に陥るケースが多いのです。

 

 

 例えば「支払残高30万円・金利15%・借入期間30日」の場合

  

 30万×15%×30日÷365日で利息は約3,700円です。一見返済できそうと思ってしまいがちですが、無計画に残高を増やしてしまい借入期間が延びていくと、毎月の返済では利息部分しか返済できず、元本が減らないために返済が長期化します。

 

 

 そもそもクレジットカードの「クレジット」は英語で「信用」という意味です。私たちはカード会社の審査を経たうえで信用を獲得し、その信用と引き換えに後払いで買い物ができる権利を得るという仕組みになっています。つまり無意識のうちに、無利子でカード会社から借金をしているのです。

  

 よって返済が遅れたり無計画に使いすぎたりすると信用を失い、カード会社は借金取り化し借金地獄がはじまります。

  

 

 

 近年「リボ払い=悪」というイメージがだいぶ定着してきたように思いますが、金融機関はキャッシュバックやポイント還元など魅力的な特典をつけて様々な角度からリボ払いを利用させようとしてきます。金融機関にとってはリボ払いの手数料が大きな収入源となっているため、色んなサービスを利用させてでも顧客を獲得したいのでしょう。

 

 

 クレジットカードの本質は借金であること、「うまい話には裏がある」ことを忘れずに上手にクレジットカードを利用しましょう。

 

 

 

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