ありがとうの本棚(今月の一冊『マスクを外す日のために 今から始める、ウィズコロナの健やかな生き方 』)

2022年12月02日(金)

マスクを外す日のために今から始める、ウィズコロナの健やかな生き方 (幻冬舎新書)

新書 - 2022/5/25和田 秀樹 (著)

  

 コロナ禍が始まってもうすぐ3年が経とうしている。感染対策のためのマスク生活も当たり前のようになっているが、マスクをずっとしていることの健康上のデメリットについてはテレビや新聞で語られることはほとんどない。

  

 

 本書の中で著者は、マスクを常時つけていることにより、酸素不足で頭痛になったり、脳の力が衰えて認知機能が低下したり、免疫力が落ちて逆に感染しやすくなったり、子供の発育・成長に深刻な悪影響が出るなどのデメリットがたくさんあることを述べており、その中でも最大のデメリットは「人の表情が読めなくなる」ことであるそうだ。

 

 さらに、マスク着用や外出自粛を含めた感染対策によって高齢者が要介護状態になったり、まじめに自粛している人がうつ病になったり、家飲みの増加でアルコール依存症になるリスクが高まる危険性も訴えている。そして、同調圧力からの過度な自粛やマスク依存から脱却して、ウィズコロナの生き方、マスクなしでも不安にならないための免疫力の高め方を助言している。

 

 欧米中心に海外では既に昨年からコロナに対する規制をほとんど撤廃してコロナ前の日常生活が戻っている。国際会議では岸田総理もマスクをしていないし、ワールドカップ中継では観客は密集して声を出して応援しているが、誰もマスクはしていない。

 

 一方、日本ではほとんどの人がマスクをしているのに、感染者数が世界で一番多いというのが現状である。このおかしさに日本人もそろそろ気付いて疑問を持ってもよい頃なのではないかと思う。そもそもマスクの感染予防効果については、海外で行われたランダム化比較試験では、マスクを着けていた人と着けていなかった人で統計的に有意な差はないという結果も出ている。

 

 自分の頭で考えて、デメリットの多いマスクを外す日のためにも本書を一読することをおすすめする。

    

   

  

関連記事