今後の見通しについて <月次レポート2018年11月より>

2018年11月05日(月)

 皆さま、いつもありがとう投信をご愛顧いただきまして誠にありがとうございます。早いもので今年も11月になりましたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

 

 先月は月初の株高後、世界的にマーケットが調整した1ヶ月になりました。ありがとうファンドは月間で10.6%下落しました。今回の調整は、米中貿易摩擦悪化懸念や米国の長期金利上昇などがきっかけとなり、株価に過熱感のあった米国を起点に世界の株式市場が大きく調整いたしました。特にこれまで株価上昇を牽引してきた成長期待の高いテクノロジーなどの米国の成長株や国内では東証マザーズを中心に中小型株が大きく下落しました。

 

 足元では11月6日に行われる米国中間選挙に注目が集まっており、しばらくは上下に価格変動の振れ幅の大きい高ボラティリティの相場展開が続きそうです。

 

 ここ数年は上昇相場がずっと続いていたために今回のような調整相場に不安になっているお客様もいるかもしれませんが、株式を中心に価格変動リスクのある資産に投資して長期で資産運用していく上では、誰もが上昇相場も下落相場も経験することになります。ですから、過度に不安になる必要はありません。大切なことは短期的な相場動向に左右されずに目標に向かって資産運用を継続していくことです。

 

 

 今後の見通しについてですが、米中貿易摩擦悪化懸念のリスク要因はあるものの、世界経済自体は悪くないと考えております。特に米国は利上げを継続できるほどに経済は好調ですが、株価水準は高く不安定な状況が続くだろうと考えております。

 

 反対にエマージング諸国については米中貿易摩擦懸念や米国利上げの影響などで資金流出が続いていることもあり、経済のファンダメンタルズに比べて株価が割安な状況になっているので、中長期はもちろん、短期的にも一番伸びしろがある市場と考えております。

  

 

    出所:ファクトセット、ありがとう投信作成

 

  

 エマージング諸国は、ここの数年は金融緩和の恩恵を受けてきた先進国に出遅れており、足元は不安定な相場になっておりますが、今後の成長期待は非常に高いものがあると考えております。その成長ドライバーは、リーマンショック前の資源価格高騰ではなく、中間所得層の人口増加による消費の増加が牽引していくと考えております。

 

  

  

   出所:ファクトセット、IMF世界見通し2018年4月時点、ありがとう投信作成

 

 
 今後の運用方針については、引き続き短期的な市場動向に捉われずに中長期で期待できるエマージング諸国及び欧州諸国の比率を時価総額比で相対的に多めに、過熱感のある米国と金融緩和の副作用や人口減少による少子高齢化など構造的に問題のある日本については時価総額比で少なめに国際分散投資を行って参ります。そして、成長企業へ厳選投資するファンドを組み合わせることで、ダウンサイドリスクを抑えながら世界経済の成長のリターンを享受できるように長期で安定した運用パフォーマンスの提供を目指して長期投資で運用して参ります。

   

 

 

 これからもお客様の資産運用を一生涯サポートできように役職員一同精進して参りますので、今後ともありがとう投信を何卒よろしくお願い申し上げます。

 

    

    

ありがとう投信株式会社

代表取締役社長 長谷俊介

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