世界の今を読み解く「政治思想マトリックス」

単行本 - 2020/11/28茂木 誠 (著)

　　

　今年は世界各国で選挙が行われる選挙イヤーで、選挙結果にマーケットも一喜一憂する展開が想定されています。今月ご紹介するおすすめの本は、選挙イヤーにぴったりの一冊になります。

　　

　著者は世界史のカリスマ講師として有名な茂木誠先生で、世界各国の政治思想について歴史的経緯とともに、右か左かの1次元座標ではなくて、2次元座標のマトリックスで整理してシンプルにわかりやすく解説してくれています。
　米国におけるトランプ現象やウクライナに侵攻するプーチンの思想まで分断する世界の今を読み解く上で必要な知識を学ぶことができます。
　
　　

　日本では一般的に政治の話題は避ける傾向があり、選挙の投票率の低さを見れば国民の政治への関心の低さも納得できます。もはや民主主義と言えるのかというレベルにまで下がっているのが現状ではないでしょうか。
　国会では自民党が裏金問題から派閥を解消する流れになっていますが、そもそも派閥がなぜ生まれたのか派閥の役割は何かなども本書を読めば理解できます。

　

　日本は少子高齢化で人口減少社会に突入した課題先進国でありますが、世界の政治動向と無関係ではいられません。私達一人ひとりがもう少し政治に関心をもって、これからこの国をどうしていくのか真剣に考えなければならない時期にいよいよ来ているのではないかと思います。

　

　学校の授業では教えてくれない世界の政治の今について、本書を読んで改めて勉強して考えてみてはいかがでしょうか？