ありがとうの本棚(今月の一冊『新装完全版 大国政治の悲劇』)

2026年04月06日(月)

新装完全版 大国政治の悲劇 単行本 - 2019/3/31

ジョン・J・ミアシャイマー (著), 奥山 真司 (翻訳), 杉原 修 (編集)

  

   

 

 ロシアによるウクライナ侵攻から4年が経過した2月末、米イスラエルがイランを攻撃して戦争が始まり、激しい攻撃の応酬が続いています。ホルムズ海峡が事実上閉鎖されてしまったことによって、世界経済に深刻な影響を与えています。日々情勢が変化していく中、早期の停戦、終結が望まれていますが、先行きは不確実で予断を許さない状況が続いています。

 

 そのような不安定な世界情勢の中で、今月ご紹介する本は、国際政治学の第一人者であるジョン・ミアシャイマー(シカゴ大学終身教授)が、覇権争いの冷酷な現実と力の均衡、戦争の論理を鮮やかに描いた衝撃の名著です。

 

 国家は善意では動かない。国際社会には最後に守ってくれる警察はいない。国際社会はアナーキー(無政府状態)だから大国は、生き残るために力を追求する。この不都合な現実を攻撃的リアリズムという理論で説明しています。本書は戦争を正当化しておらず、むしろ戦争が起きてしまう世界そのものを「悲劇」として描いています。

  

 

 「国家はなぜ戦争を避けられないのか?」 そんな疑問を誰もが抱くと思います。

 

 日本では戦争は自分には関係ないと考えてしまう人が少なくありませんが、この本を読めば決して他人事では済まされないと感じることでしょう。地政学リスクが高まり、世界が激動している今こそ、外交や安全保障について自分で考える力をつけるために一読してみてはいかがでしょうか。

        

       

  

関連記事