勝ったもん勝ち?
例えば、元々1万円だった2本のファンドAとBが、4年後にAは5千円になり、Bは8千円になったとします。どちらもリターン以外の差はほとんどなく中身も優良だとすると、マイナス50%対マイナス20%でBの勝ち、これはいいですね。
その4年後、Aは1万円まで戻り、Bは1万4千円になりました。この間のパフォーマンスはプラス100%対プラス75%ですからAの勝ち、のはずですが、初めから通しで見ていた人にとっては、4年前に3千円差だったのが4千円差に開いたのですから、この間もBの方が成績が良かったように感じられます。
さらに4年後、Aは1万5千円になり、Bは2万円になりました。この4年のパフォーマンスはプラス50%対プラス43%ですから、またしてもAの勝ち。しかし、初めから見ている人にとっては、4千円差が更に開いて5千円差になったのですから、どうもBの方が良く感じます。つまり、Aは初めの4年でBに負けたせいで、その後の8年間を勝ち続けても印象的には負けてしまうのです。
確かに、12年間持ち続けた人にとってはBで良かったというのも間違いではありません。結果として、B⇒A⇒Aと4年毎に切り替えられたら2万4千円にまでなっていたのですが、全て裏目のA⇒B⇒Bだと1万2千5百円にしかならなかったことを思えば、『Bを持ち続けて2万円』というのは個人の投資として十二分な成功です。Aを持ち続けて1万5千円というのでも、失敗とまでは言えないでしょう。
さて、この例で最初からずっとABを半々で持っていたら、現在の評価は1万7500円です。しかし、私たち「ありがとうファンド」のようなファンドオブファンズの目指す価値は、本当はそこではありません。それでは2万円はおろか、期待値の17846円(計算は省きますが)にも届きません。やはり、その成果を少しでも2万4千円に近づけることが理想であり目標なのです。
実際には、リターンだけが全ての判断基準というわけではなく、それ以外の部分の評価が非常に大切です。それに、言うは易く行うは難し、やり遂げることは非常に難しいことであって、もちろん何のお約束もできません。それでも、その時その時に本当に良いファンド、これから良くなるファンドをしっかりと判別していく、その積み重ねが大切なのだということを、これからも肝に銘じてまいります。
ありがとう投信ファンドマネージャー 岡 大
2008.11.14

