世の中とは変わらないもの
ある会の会報誌を読んでいたら「気功で胃癌が治る?」というタイトルの一文がありました。書いているのはお医者さんで、10年ほど前にテレビでこのタイトルの番組の放送を見た時の話でした。番組では胃のX線写真が「気功を受ける前」と「気功を受けた後」として示されて、「癌が良くなっている」という説明をしていたそうです。しかし専門家の眼から見ればまるで逆でむしろ進行していることを示すものだったそうです。すぐにその大阪のテレビ局に電話をして「胃の写真判定の専門の、大阪のA先生や京都のB先生に聞いて確認する必要がある」と抗議したそうです。その番組は2週放送だったため、次の週の放送では「東京の医師から連絡があって、手術が可能な場合はそれも視野に入れて検討したほうが良い」という説明が入ったと書いていました。
最近納豆の効果に関するテレビ番組の事件がありましたが、「視聴率を上げるために・・・」と想像される動機も含めて驚くほど良く似た話です。ただ、こちらは病気が病気なだけに影響は大きいと思います。筆者の先生もテレビ局に対して「極言すればあなたのやっていることは人殺しで、今すぐ番組の中で訂正したほうが良い」と話したと書いています。
高利回りの運用を謳った詐欺事件が起こると「同じようなことが何度も、何故起こるのだろうか?」と不思議に思うことがあります。しかし、世の中というのはこのように同じことを何回も繰り返すところなのでしょう。運用というのもこういう世の中を相手にしていることを忘れないようにしなければなりません。
ありがとう投信ファンドマネージャー 村山 甲三郎
2007.2.22

