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ファンドマネージャー便り

生きている市場経済

今年もあと一月足らずを残すのみとなりました。テレビの経済番組を見ていて最近印象に残ったのは、ヘッジファンドのファンドマネージャーたちへのインタビューです。今年を振り返る意味で、これまでどうだったか、これからの市場をどう見るか?などを質問していました。

色々な話が出ましたが、「日本株についてどう思うか?」と聞かれると、多くのファンドマネージャーが答える前にまず顔を顰めます。「苦虫を噛み潰したような」という表現そのものの顔をする人を何人も見ました。その後にコメントとしては「今年の日本株には年初は期待していたのだけれども…」と続き、さらに今後どう思うか?という質問に対する答えは様々です。つまり日本の株式市場の上昇に期待して、それが外れて苦労した人が多い、ということです。やり取りを見ていてコメントそのものよりも表情がその苦さを語っています。

日本株に限らず運用していて思惑が外れることはいつもあります。ヘッジファンドの世界では「駄目だった。やられた!」と泣いて暮らしていては生きて行けません。すぐに体制を建て直し、方針を変えて突っ走らないと、結果が出なければ「用済み」、と放り出されます。今年の半ば前後から、金利や商品、各国株式などが大きく動いたのは、今年前半の様々な思惑はずれの裏返しの面もあると思います。

市場経済の中では、失敗はいつもありますが、それを跳ね返して生き延びるエネルギーがなければすぐに消えてしまいます。いわば「火事場のバカ力」です。エネルギーが普段異常に溢れれば相場は大きく動きます。今年の後半の世界市場がそういった展開であったとしたら、それは来年に向けてどんな意味を持つのでしょうか?興味深いところです。

ありがとう投信ファンドマネージャー 村山 甲三郎
2006.12.7

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