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ありがとう便り

1月4日(水)

【 百人一首 】

小学三年生の息子の冬休みに、百人一首を覚える、という宿題が出ました。おかげで我が家は、和歌を詠む声の聞こえる雅な正月を過ごすことができました。(ちっとも覚えてないじゃない、という怒声も混じりつつ…)

最近は、競技百人一首をテーマにした漫画がヒットして、ちょっとしたブームにもなっているのだそうです。小学生の頃、私も百枚覚えて、校内かるた大会では活躍したもんです。そこで学校代表になって、市内の小学校対抗かるた大会に出ることになりました。ところがその中には、本格的に競技百人一首を教えている小学校もあったのです。その小学校と対戦した私は、相手のお手付きで回ってきた一枚しか取れず、世の中は広い、と思い知ったのでした。

この百人一首、八百年ほども前に出来た和歌集ということですが、初めは色紙に書いて壁に飾るために編まれたものだそうです。その後、ポルトガルからカードゲームが渡来してかるたが生み出され、その題材になったことで、百人一首はここまで広く愛されるようになったわけです。色々な偶然やイノベーションの産物として、こうして今も小学生が千年以上も前の和歌を暗唱している、というのは、考えてみればなんだか奇跡のような話ではありませんか。

あの時のかるた大会で打ちのめされ、競技の道には踏み込まなかった私ですが、今も変わらず百人一首を愛好しています。息子も喜んでやるようになってきたので、また楽しみが増えました。

1月5日(木)

【 オートパイロット 】

「オートパイロット」、最近海外で日本のことをこういう表現で論じているのを知った。
オートパイロットとは飛行機などの自動操縦システムのことで、つまり首相や政権が移り変わっても一向に変化なく運営されている国という意味だそうだ。

これは良く取ると安定的だとも解釈できるが、よくよく考えてみると恐ろしい事だ。
マニフェストや公約といったものを掲げて選挙を勝った政権がそれらを平気で反故にするのを見れば、選挙というシステムが機能せず、まったく違った権力構造の中で物事が決められていることが分かる。

そのことから目をそむけ、政治が悪い、政治家が悪いと連呼し続けている限り、この奇妙なオートパイロット状態がこれからも続いてしまう。
まずは少し違った視点から今年は考えてみたいと思う。

1月6日(金)

【 今年のテーマ 】

みなさま、新年明けましておめでとうございます。

さて、来社していただいたことのある方はご存知と思いますが、弊社では毎年恒例で『今年の目標』を全員が色紙に書いて、誰もが見えるところ(入口を入ってすぐの場所)に一年間貼り出します。今年の私の公的なテーマは「ワクワクする会社に」としました。

もちろん、お客様にワクワクしていただきたいという思いが強くありますし、社員にもワクワクして欲しい。けれども、何よりも自分自身のワクワクが止まらないような会社、そんな風にしていきたいと思っています。

自分のワクワクが世の中にどんどん伝播していくようなイメージで、元気を発信する一年を目指してまいりますので、本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。<岡>

1月10日(火)

【 アウトプット 】

新年を迎えてまず思うのは、今年は少しでも明るい年になってほしいということである。

さて、年頭にあっての今年の抱負だが、今年は“アウトプット”を今までよりも意識していきたいと考えている。以前に比べて情報過多の時代になった現在、TV、ラジオ、新聞、雑誌、書籍、インターネット、スマートフォン、電子書籍等と情報収集する媒体は増えるばかりだ。ふと気がつくと日々インプットすることに疲れてしまっている自分がいる。一日の大半をインプットに使っているようにも感じる。

時間は有限だしキャパシティにも限界がある。振り返るとあまり必要でない情報も多々ある。また、使わない情報は記憶に残らない。ある程度の目的と考えを持って情報に接しなければ情報の洪水に流されてしまうように思う。

そういう訳で、今年はインプット偏重を是正してアウトプットを増やしていきたいと思う。そして、アウトプットすることを考えてインプットしていくようにしたい。どれだけインプットがあってもそれを生かせなければ宝の持ち腐れでしかないと思うからだ。

“アウトプット力を高める”今年の目標として取り組んでいくつもりである。

1月11日(水)

【 変から変へ 】

・最寄りの駅までバスを使わずに歩く。
・エスカレーターを使わずに階段を上る。
・近所のコンビニへの買い物には車を使わない。

お恥ずかしい話、上の3つは何やかんや理由をつけて、出来ない言い訳を探し続けた項目です。その運動不足を水泳とジョギングで補うという、誠に「変」なことを繰り返していました。

年が明けた2012年は、こうした行動を「変」えたいと思います。

ちなみに昨日の行動を振り返ると、夜明け前の寒風吹きすさぶ中、駅まで歩きました。エスカレーター手前で方向転換し、階段を上りました。そして風呂上りに急にビールが飲みたくなり近所のコンビニまで歩きました。帰り道、星空を眺めながら、少し変わった自分に嬉しくなりました。

「変」は心の持ちようですね。経済に通ずるようにも思います。

1月12日(木)

【 伝統を受け継ぐということ 】

成人式の日に街に出ると、振袖姿で歩く多くの新成人を見かけます。美しい振袖は見ているだけでも楽しいですし、こうして若い人たちが和服を好んで着ているというのは嬉しいことです。先日年間最優秀賞を受賞した女子サッカーの澤選手も、華やかな振袖姿で表彰式の映像に収まっていましたね。美しい伝統文化は、いつまでも大切にしたいものです。

しかし和服の小売市場は、それこそものすごい勢いで縮小している、というのも事実です。自分が社会人になったころに調べた記憶では、確か2兆円に近い市場だったように記憶していますが、2011年は2880億円まで減ってしまったそうです。バブル期のことですから2兆円は膨らみすぎにしても、今は2005年と比べても半減です。

実際、和服を着ている人はめっきり少なくなりました。正月ぐらいは、と私は毎年できるだけ着るようにしているのですが、近所の初詣でも私以外はほとんど皆無に近く、さびしい限り。初場所の初日に相撲見物に国技館に出かけたところ、砂かぶりあたりの特等席にも、ほとんど着物姿の観客が見当たらないのにはさすがに驚きました。ここまで和服が生活の場から遠ざかってしまうと、産業として存続できるのかという心配だけでなく、文化としても廃れてしまいそうです。

そんな心配をしていたら、時代劇の制作が危機的なまでに減少している、という話を耳にしました。映画・ドラマという産業としてだけではなく、日本の文化の伝承に一定の役割を果たしている時代劇が廃れてしまうということは、産業の衰退という以上の問題だというわけです。

昨今は各所で「和」ブームだと言われているのに、和服にしても時代劇にしても、その衰退ぶりはどうしたことなのか、と考えてみると、思い当たる節が無いとは言えません。時代の流れに合わせて生き延びようという努力が、やはり足りないということになるのでしょう。

和服についていえば、着るのが大変ということ以上に、今どきクリーニングのたびに針と糸で襟を縫い付けたり外したりするなどという面倒なことは、生活の中ではまさに「嘘でしょ」というほど現実離れしています。水着やスキーウェアの生地がどんなに進歩したかを考えれば、技術の力で解決できないはずはないと思うのですが。伝統を受け継ぐ産業には、昔ながらのものが良い、という発想だけではだめだという現実を、もっと直視してほしいものです。

1月13日(金)

【 将来価格 】

先日ふとデフレについて考えてみた。

デフレとは物価が持続的に下落していく現象のことだが、例えばある地主さんが賃貸住宅を建てようと考えているとする。建築費は全て借入で賄うとして、賃貸料の予想から返済計画を練る。

しかし、その時に将来の持続的な賃貸料の下落を加味したらどうなるか。その都度返済計画の見直しを迫られることは自明となる。場合によっては物件を手放さなくてはならなくなるかもしれない。

そういう前提のもとで果たして積極的に不動産投資を行うだろうか。

現実的には賃貸料は世間の物価程は下落しないのだが、この話は企業が工場建設を行う場合も同様である。当然のように将来の製品価格の下落を盛り込んだ設備投資計画は立てにくい。

こんなことからも現在のように国内での銀行貸出しが伸びない状況や企業がインフレ基調の続く新興国での設備投資を進めている事の説明がつくように思う。

1月16日(月)

【 嵐が過ぎ去るのを待つ 】

マーケットではフランス国債等の格下げを受けて債務不安が再燃している。去年から不安が後退したり再燃したりを繰り返しており、マーケットは楽観と悲観の間で大きく変動している。日本の財政問題を例にとってみれば想像しやすいが、債務問題は一朝一夕に解決できる問題ではない。欧州債務問題も根本的な部分が変わらなければ進展は難しいだろう。

それでは、こういうときに私達はどのように行動すればよいのだろうか?

正解はないのだが、一つの考え方として、投資する、投資しないという方針を自分で決めたら、状況に一喜一憂して短期売買を繰り返すことなく、嵐が過ぎ去るのをじっくりと待つことが大切だと思う。

1月17日(火)

【 動く年 】

私事で恐縮ですが、今週、誕生日を迎えました。気がつけばはや48歳、辰年生まれの年男です。不惑をとうに過ぎたのに未だに惑の字とは縁を切れませんが、いっそのことワクを重ねて年中『ワクワク』で進んでいけばいずれ天命が見えてくるかも知れない、などと開き直っている今日この頃・・・。

さて、干支の「辰」という字が振や震の中にあるように、辰年には色々なことが大きく動くのだそうです。言われてみると、色々なところに大きな変化の予兆が感じられるような昨今の情勢に良く符合する感じがします。

過去の辰年を見てみても、前の辰年は2000年のITバブル、その前は1988年で昭和バブルの終盤、1976年はロッキード事件に揺れ、1964年は私の生まれ年で新幹線の開通と東京オリンピックがありました。確かに色々と『動き』に縁のある年回りのようですね。単なる動きと言うよりも、一つの時代の変わり目といえるかも知れません。

今年一年、良い動きも悪い動きもこれから色々あると思いますが、いずれにしろ、大切なことは「動く」ことを私たちが恐れないことでしょう。長らく停滞してきた日本にとって「動き」は大きなチャンスなのです。ご一緒に、前向きに、私たち自身もどんどん動いてまいりましょう! <岡>

1月18日(水)

【 運命とは何か 】

イタリアの建築史・美術史の研究を続けている友人と美術館に出かけてきた。今回はルネサンス期に描かれた絵画の見方について教えてもらった。

激動期に描かれた絵画には女神が描かれたものが多い。「運命の女神」という言葉があるように、美術の世界では女性を「運命」の象徴として描くことが多いという。

運命とは文字通り、人間の力ではどうすることもできない。それを絵画では、球体の上に不安定に立っている女性として描かれているそうだ。

(参考)
ルネサンス期のドイツの画家アルブレヒト・デューラーの「運命」

この時代の人たちが、運命というものを人知の及ばない摂理として理解していたことをよく表している。

イタリアの大学院で研究生活を送る友人の解説を聞きながらの鑑賞は大変面白かった。
素人ながら、芸術は奥が深いということを納得させられた。

目に見えていることは、どんなものでもほんの一部分に過ぎない。普段は忘れがちな、そんな当たり前のことを再確認した時間でもあった。

1月19日(木)

【 寒波到来 】

野菜の値段がやたらと高いと思ったら、このところの寒波のせいだそうです。野菜の発育が遅れて、なかなか出荷できないとか。

昨年来災害が多かったので、寒波と聞いて何だか安心しました。野菜の出荷がままならない農家はしばらく大変でしょうが、冬なんだから寒くて結構。スキー場に雪がたっぷり積り、防寒具や衣類がよく売れるのは、悪いことではありません。

寒さがこんなに厳しいというのに、年が明けてからはなぜか、風邪をひいている人が少ないような気がします。子どもの学校でもインフルエンザが流行っている様子もないし、これはどうしたことなんでしょう。風邪のウィルスが寒さに弱いとは聞いたことがありませんが…。

以前に新型インフルエンザが流行ったおかげで、皆が予防によりよく注意を払うようになったせいかもしれません。でも、暖冬に慣れてしまったウイルスが、寒さでへたっているなんて、想像してみるとちょっと可笑しいですね。

1月20日(金)

【 状況把握 】

少し前から親戚の運用の相談に乗っている。90歳の方なのだが、現在の投資商品は国債と米国ハイイールド債券ファンドである。

米国ハイイールドファンドとはアメリカの格付けの低い社債などに投資し、高い利子(ハイイールド)を得ようとする商品である。

言ってみればミドルリスク以上の商品に、90歳を超える人がかなりの金額を投資しているのだ。(国債投資額の10倍以上の額)

そこで以前の投資履歴を見てみると、数年前に世界の不動産投資信託に投資するグローバルリートにも投資しており、お馴染みのリーマンショックで大きな損失を出し解約、直後その解約金を上述の米国ハイイールド債券ファンドに投資したのだ。その時の年齢が89歳、家族も知らず、本人も損失自体把握していなかった。

これは自分の身近な話だが、世間でもよく聞く話でもある。もし高齢の方が家族にいるのならば、まずはその資産の状況把握をしておくことが良いと思う。

1月23日(月)

【 本当に正しいのか? 】

昨今、ニュースや新聞などでよく耳にするものとして以下のものがある。主に経団連幹部や大企業の経営者の発言として紹介されている。

(1)日本の法人税は諸外国に比べて高いので企業は国際競争で不利になる。このままだと海外に本社を移転する。だからもっと引き下げるべきだ。

(2)日本は開国して自由貿易をしなければならない。関税を撤廃しないと国際競争で勝てない。

(3)これ以上円高が進んだら企業努力ではもう限界である。政府は為替介入するなりして円高を防いでほしい。

ここでみなさんによく考えてもらいたい。一見もっともらしく思えるこれらの主張は本当に正しいのだろうか?

まずは考えなければならないのは、これらの主張は一部の大企業が自分達の利益を最大化しようとして主張しているものであり、国民全体のことを考慮に入れて発言している訳ではないということだ。

企業にとって税金は1円でもとにかく安い方がいいし、貿易上自分達に不利なるものはない方がいい。また、為替についても輸出企業は自分達の利益が増えるので円安の方が望ましい。

一方、国や国民の立場から考えれば違った見方が考えられる。

財政が大変なのだから、利益をたくさん出した企業はそれに応じて国に税金をしっかりと納めるべきだし、関税なども輸出と輸入のバランスや国内産業の保護などを考えて決めていくものであり、自分達に有利になる部分だけを考えて全て撤廃した方がよいという主張は非常に利己的である。また為替に関しては円高によるメリットとして食糧や原材料、エネルギー資源の輸入価格を抑える効果があるのだから、これもバランスの問題であり、ほとんど効果のない為替介入に巨額の税金を投入して損失を計上するのはいかがなものかと思う。

先ほど上げた3つの点に関してはそれぞれにもっともな反論があって、皆さん少し調べてもらえればすぐにわかるが、少し紹介すると法人税に関しては日本は必ずしも高くないと言われている。表面的な税率は確かに高いが様々な優遇税制により実質的な法人税率は低く抑えられている。ある試算では経常利益上位100社平均で約30%となり、中には実質負担率が20%を切る企業もある。また、大企業は利益を上げてもそれを従業員に還元せず、内部留保を積み上げているのが現状だ。この10年、家計の所得は横ばいか減少している一方、企業はどんどんキャッシュを積み上げている。これではデフレが止まらず、内需が盛り上がらないのもしようがない。さらに現在、法人税は引き下げて所得税と消費税を増税しようとしているのだからどうしようもない。

また、平成の開国議論に関しては本気で言っているのかと思ってしまう。日本は資源に乏しい国で必要な食糧や原材料を輸入して賄ってきたし、輸入した原材料を加工して完成品を輸出することで経済発展してきた国である。そうして貿易黒字を積み上げた結果、現在世界最大の純債権国となり、円高の要因にもなっているのである。資本主義経済の中で、これだけ貿易で成功し経済発展を遂げた国を鎖国しているかのようにいう政治家や経済学者はどうかしているのではないかと思う。

現在、韓国などに輸出で負けていると言われているが、それは関税率のせいではなく主に為替の問題であるのだから、仮に関税をゼロにしても解決しないし、そもそも現地生産がかなり進んでいるのだから今後関税はあまり関係なくなる。それよりも商品に魅力があるかどうかの方が根本的な問題ではないだろうか。

失われた10年、20年と言われて久しいが、日本経済がなかなか良くならないのはどうしてなのだろうかと考えたとき、以上述べてきたような新聞やメディアでもっともらしく報道されていることが本当に正しいのだろうかと考えてしまわずにはいられない。そして、仮にそれらが実行されたとして、本当に日本経済や私達の暮らしはよくなるのだろうか?

くれぐれも大企業と一部の人が栄えて大部分の国民が貧しくなるようなことにならなければよいと思う。

1月24日(火)

【 雪 】

雨は夜更け過ぎに雪へと変わり・・・、今朝起きたら雪が積もっていました。たぶん、南関東では今年初の積雪です。

出勤時、雪の上を歩くと雪に沈んで靴が濡れてしまうと思い、初めは雪が踏まれている車の轍を拾って歩こうとしたのですが、かなりツルツルで危なくてダメ。仕方なく積雪に踏み込んだら、全く雪に沈まず適度にザラついていてとても歩きやすかったです。昨夜は雨のあとの雪、しかもすぐに止んでしまったようで、雪を踏んでも足跡もつかないぐらいの氷になっていたのです。

21・22日は金沢に行っていました。町中積雪状態を予想していたのですが全く雪はなく、『兼六園の雪景色』が見られずにちょっと残念・・・などと思っていたのですが、生活している人間にとっては、やはり雪はない方が楽ですね、失礼しました。北陸はこれから大雪になるようで、どうか気をつけていただきたいと思います。

さて、その金沢行きですが、弊社主催のセミナーではなく、勉強会の集まりにゲストで呼んでいただいたものです。ホストの方も集まってくださった方々も本当に良い方ばかりで、その意識の高さに私も大いに刺激されましたし、何よりも頑張るパワーを一杯いただきました。どうもありがとうございました。

会は土・日と2回ありましたが、日曜日は個人宅に十数人が集まっての会でした。このように「みんなが集まるからちょっと来て話をしてくれないか」というようなリクエストは大歓迎ですので、どうぞご遠慮なくお声をかけてください。 <岡>

1月25日(水)

【 世界の知見から学ぶ 】

投資の目的は人それぞれだが、一番多いのはやはり金銭的なリターンであろう。と同時に、自分のお金がどのような経済環境の下で運用され、投資先のビジネスはどのように収益を上げ社会に貢献しているのか。自然と情報に対する感度が上がって行く。投資を通じて多くの知見を得ることができるのもまた、投資から得られるリターンの一つである。

2011年12月1日に組入れを開始した「キャピタル・インターナショナル・USグロースアンドインカム・ファンド」を運用するキャピタル社のホームページでは、広く情報公開に努めている。世界の投資家が現状をどのように分析し、投資行動に活かしているのか。日本のマスメディアではなかなか伝わってこない世界の今を概観してみたい方には、キャピタル社のこんなページが参考になる。

Investment Calls (情報は英語のみ)

1月26日(木)

【 思い込みは怖い 】

日本では、地震予知のために不断の研究が続けられているというのに、なぜM9もの巨大地震が予知できなかったのかを検証する、という番組をテレビで見ました。地震研究に心血を注いできた研究者であれば、予知できなかったという事実はどんなにか悔しかったことでしょう。その研究者たち自身によれば、日本でマグニチュード9は起きない、という思い込みがあったのだと言います。

人は、あり得ないと思い込んでいると、たとえ目の前でそれが起こってもちゃんと認識できないのだ、という話をどこかで聞いた覚えがあります。かくも思い込みとは恐ろしい。金融市場でも、激しい思い込みで痛い目に会うというのはよくある話のようです。だいたいバブルの頂点では、皆が皆「地価が下がるはずなどない」などと思い込んでいるものです。今は逆に、「日本経済が成長するわけがない」と皆が思い込んで、大事なことを見落としている状態なのかもしれません。

先日息子と道を歩いていたら、彼が「あっ、電車の切符を落とした」というので、目を凝らして落としたところを見てみるのですが、全く見当たりません。ふたりでじーっと路面を眺めていたら、しばらくしてやっと見つかりました。…「切符」と聞いて、白い紙切れを想像しましたよね? これはやっぱり思い込み。多くの切符は裏返すとたいてい黒や茶色です。白いと思って探していたため、黒い路面に紛れて見つけられなかったのでした。

1月27日(金)

【 経済学 】

先日ある経済関連のセミナーに出席し、いたく刺激を受けたので本棚にあった経済学史の本を引っ張り出して読んでいる。

ここ200年程の近代資本主義について、数々の研究者と学説に焦点を当てた本なのだが、読んでみてつくづく思うのは、今現在のこの状況が経済学として大変興味深い時期だということだ。後の経済学の中でどのように語られる時代なのか。少なくてもこの日本における状況は、自分なりに整理しておきたい。

そしてこういう変化の時代の投資はおもしろい。自分なりに理解したものを投資という形で実践し、その結果を待つ。かの有名な経済学者のケインズも投資がお好きだったとか。

1月30日(月)

【 大増税 】

最近、消費税増税に関する報道が増えてきた。しかし、増税議論というよりも増税が既定路線であるかのように報道されている。反対意見はあるが増税やむなしで、あとは増税時期と税率を何パーセントにするかという部分だけという論調である。TPPの時もそうだったが結論ありきのマスコミ報道には違和感を覚える。

なぜ増税が必要かというと、国の借金が大変な額になっているから、歳出が多くて歳入が少ないので収支のバランスを取る必要があるから、このままだと年金や社会保障費を賄えなくなるから、等などもっともな理由が挙げられており、だから国民の皆さんにはもっと税金を負担して貰わなければなりません。そうしないと国が破綻しますよ。ギリシャのようになりますよ。と半ば脅迫に近いようなかたちで説明する。

このような理屈で増税を進めようとしている訳だが、少し考えてみればちょっと待ってくれと言いたくなる。そもそも借金が増えているのは収入(歳入)以上に支出(歳出)していることが問題であるわけなのだから、収入に見合った支出にするよう考えるのが一般常識である。現在、国は収入の倍以上の支出をしている訳だから、無い袖は振れないとすれば支出を半分にするということをまず考えるべきだろう。そのためには、単純に考えると、全国の議員や公務員の数を半分にするか、給与を半分にする、公共サービスを削減する、そういったことをする必要があるということだ。大変な痛みを伴うことは想像に難くないのだが、収支の状況だけで判断するなら現在の日本は身の丈を超えた生活をしていると言えるだろう。家計や企業に置き換えて考えれば、お金がないのに借金して高級車を買って乗り回したり、豪邸に住んだり、高級レストランで食事をしているようなものである。お金がないならば、車は手放し、安いアパートに引っ越す、外食はせずに自炊するくらいのことは最低でもしなければならない。

ところが、政治家や官僚は自分達の既得権益を手放したくないから、自分達の身を切るようなことはできるだけしないようにして、増税して収支を合わせようとしているのが現状だ。100の支出に対して50しか収入がないのならば、残りは国債を発行して賄い、それができないのであれば増税して賄おうと。しかしながら、机上の計算で消費税を何パーセントに上げれば税収がいくら増えると計算しても、実際に消費税が増税された場合、消費が予想以上に減少して税収が伸びない可能性は十分に考えられ、捕らぬ狸の皮算用にならないとも限らない。

そして、大増税しても財政がどうにもならない段階になってからやっと公共サービス削減、議員や公務員の削減、給与減額などが行われても、もはや手遅れで焼け石に水という状況にならないことを願うばかりである。

1月31日(火)

【 等伯 】

日本経済新聞朝刊の連載小説ですが、読まれていますか? 長谷川等伯という安土桃山から江戸にかけて活躍した絵師の話で、すでに365回を数え、休刊日もありますから連載期間は1年をゆうに超えてきたことになります。

今さら・・・と思われるかも知れませんが、これがとても面白いです。気がつけば、初回から今日まで1回も逃すことなく読み続けており、これは間違いなく私の自己新記録です。別に習慣というわけではなく、つまらなければ読まなくなりますし、初めの数回を読んで興が乗らなければその連載は全く読まなかったりもするのですが。

長くて面白い小説は多々ありますが、それを分量ずつに切って小分けにしてもこうはなりませんね、きっと。限られた分量の連続を飽きさせることなく、つまり毎回なにがしかのスパイスを効かせながら書き続ける、連載小説ならではの厳しい制約をものともしないプロの技。私はすっかりハマってしまいました。

作者は、安部龍太郎氏。実はこれまで寡聞にして知らなかったのですが、この連載が終わったら他の作品も是非読んでみようと思っています。 <岡>

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