ジンクス
景気も底をついた感がある。根拠は最近依頼が増え始めたからだ。当社は景気が悪化し経営者に緊張感が走ると業績が伸びるというジンクスがある。30数年を振り返ると、業績を伸ばした時期が二度あった。最初は昭和54年の開業時、第二次オイルショックの冷めやらぬ頃。次は平成3年のバブル崩壊以降である。どの経営者も「緻密な経営」を真剣に考えたからだろう。
その時期から数年間は20~30%業績が伸びた。ただ、経済の停滞が慢性化すると、経営者の意欲も失せ、半ば諦めたような経営姿勢が続くことになる。「これはいかん」と警鐘を鳴らし、あれこれ仕掛けるが乗ってこない。現在、企業業績は最悪で、約70%の企業が赤字決算に陥落している。当社の関与先も30%の赤字が40%近くまで増え、危険水域に近づいてきた。
そして、異変が起きた。まだ比較的良好な企業経営者の相談が増えてきた。解決を望む相談内容が、極めて明確である。手遅れの場合はお断りするが、再生の可能性がある事案はお引き受けする。これ以上、県内の雇用を失いたくないからだ。この状況は何を意味するのか。答は簡単、元優良企業といえども、社会・経済の激変で過去の栄光が通用しなくなったからである。
会計諸法規の商法・会社法、会計基準、税法等が改正された。企業内問題では、事業承継対策の遅れや放置が原因で企業存亡の危機に晒されている。社会環境では、IT絡みで商慣習、マーケティング、販売チャンネル等「商い」の基本概念が大きく揺らいだ。にも関わらず、元優良企業としての実績と誇りが変化への対応を遅らせ、切羽詰まってきているのかも知れない。
ただ、種々のルートを通じて、当社に相談に来て下さるのは有り難い。今までの研鑽の積み重ねを生かすことができるからだ。生涯で三度目のチャンスである。盤石な支援体制を目指し、今まで支えて下さったお客様を始め、多くの協力者の方々に恩返しがしたいと思う。それには、ある程度の規模がないと、優秀な人材を集め、抱えることができないことも痛感している。


