恐慌
サブプライムローンに端を発した米国発の金融不安は、日本の、あの暗黒の時代を彷彿とさせる。バブル崩壊後の住専から始まり山一証券、拓銀、長銀、生保数社の倒産及び民間企業の数々の倒産は、日本中を騒然とさせた。その後の失われた10年と云われる経験を経て、メガバンク、地銀、金庫、組合と不良債権処理が進み、日本経済は徐々に立ち直ってきた。
そこに降って湧いたような今度の問題、雑誌や書籍にも恐慌という文字が踊るようになった。確かに今度の問題は、グローバル化した経済の下で、米国のみならず世界中の国々に影響がでてきた。ところで恐慌は、経済規模が25%以上収縮することだと通常云われている。日本経済に例えるなら、約500兆円のGDPの25%、即ちGDP125兆円の減少を意味する。
本当に、そんな減少が起こるのか。だいたい日本経済は、500兆円をベースに動いている。バブルの最中は550兆を軽く超えていただろう。崩壊した後も500兆円位、最悪の時が470~480兆円位だったように記憶している。正直なところ数字に自信はないが、イメージとして理解してほしい。とすれば、恐慌の恐怖に過剰反応する必要はないのではないか。
我々は、日々事業展開を工夫して活動するだけだ。一時的には米国経済が停滞して、輸出産業に陰りが見え、製造業が苦しくなるであろう。しかし、経済のグローバル化は、米国以外の国に活路を見いだす可能性を与えてくれた。バブル崩壊以降苦しんできた我が国の産業は、このような危機にも十分に対応できる筈である。長期投資家の視点に立って乗り切っていこう。


