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ありがとうコラム

良きにつけ悪しきにつけ、私の予想がズバリ的中することが多くなった。考えてみると、思い当たる節がある。欲が絡まないからである。当たりを信じて買う宝くじは、購買額の1割配当の世界。株の買い時も売り時も同じ。下がるのを待っていると、上がってしまって買い損なう。上がるのを待っていると、下がってしまって売り損なう。全ては欲の成せる業。

株の取引は、欲を語る最高の教材である。安い時に買って高くなったら売るという、当たり前の理屈も短期的物欲の前には敢えなく敗退してしまう。株の世界では「節分天井、彼岸底」というそうだ。成るほど彼岸を前に世界同時株安が起きた。今回は、グリーンスパン前FRB議長が、米国経済の先行きに不安を投げかけたのが切っ掛けで、格言とは関係ないらしいが。

とまれ、ヘッジファンドの反応の大きさにはびっくり。円で資金を調達して、金利の高い海外市場で運用する「キャリー取引」の増大も一因らしい。世界経済で果たすジャパンマネーの役割は大きい。低金利が続くと、投機筋と為替が絡んだ騒ぎにまた付き合わされそう。殊更左様にお金の威力は凄まじい。反面、お金の力に圧倒されそうな世相に危機感を覚えてしまう。

この時代を如何に心豊に生きるかは、欲と距離を置いて考える習慣の修得に尽きる。すると、進むべき道筋がはっきりと見えてくる。我々の立場と同じく客観的にものが見られる。さて、同じ株でも、投機はぎらぎらしているが、長期運用は余裕すら感じられる。企業経営も人生も同じ。短期的物欲は捨て、クールに先を見通しながらゆったりと行こうではないか。

 

※この文章は上野会計事務所さんが発行している冊子から転載させていただいております。

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