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ありがとうコラム

80点主義

私は、かねてから社会に於ける仕事の評価は、80点で充分と主張している。人と人とが支えあっている社会は、総てが掛け算で成り立っていると考えているからだ。常に満点は無理にしても、自分一人なら努力次第で90点取れるかもしれない。人が二人いると社会が成立。互いの個性や我が儘がぶつかりあう。そこで、足し算、引き算ではなく、掛け算が始まるのである。

夫婦に例えると分かり易い。夫80点、妻80点、掛け算すると64点(%)である。優80点以上、良70点以上、可60点以上とすると、やっと及第である。自分一人なら平均80点は、達成可能な努力目標値である。なぜなら、大学入試センター試験ならば一流大学受験の目安。超一流大学は90点平均が要求される。誰もが並の努力では無理だと思う水準である。

80点以上になると10点の上積みは、80点までの上積みに比べ10倍の努力を要することになる。夫婦に例えると各々90点を目指せば81点(%)でめでたく優になる。夫婦仲は、正しく互いの努力の成果である。ところで、この夫婦にできの良い息子ができたとする。試験は90点平均を崩さない。夫婦は喜んで、頑張ったねと何時も褒めて励まし好循環であった。

ある時、母親が学校の面談に行くと担任の先生は、「成績は申し分ないのですが、もっと上が狙えるので努力するように言って下さい」と宣った。欲のでた母親は、その瞬間から教育ママに変身した。頑張ったねと90点を褒め讃えた母親が、なんで100点が取れないのと教育ママに変身。更に10倍の努力を強要し始めた。結果は、見るも無惨、家庭崩壊が始まった。

人が支えあう社会、80点主義で良いじゃないか。各々90点の努力をして、やっと80点が取れるんだから。100点は幻想。我が仕事に例えると、お客様90点、我々90点の努力の結果が81点(%)、それでは書面添付を致しましょう、という考え方に通じる。滑稽なことに、自分のことは棚に上げ、他人に100点を要求する者が多いのに驚く。人は謙虚でありたい。

 

※この文章は上野会計事務所さんが発行している冊子から転載させていただいております。

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