品格
久しぶりに、痛快な本と出会った。「国家の品格」藤原正彦著、新潮新書である。是非、正月休みに読んで戴きたい一冊である。皆様ご存じのように、ビッグバンの頃から日本は社会主義国家から米国型資本主義に向かって進み始めた。それを推進する小泉首相の改革は国民の支持を得て加速し始めた。競争原理と言うと聞こえは良いが、平たく言えば弱肉強食の世界である。
官僚支配の社会主義が行き詰まったことは確かである。そこで、風通しの良い資本主義に切り替えるのも反対はしない。しかし、出るは出るは不正問題、経済犯罪及び人命軽視の犯罪噴出である。やっぱり体制を変えたところで、根本を直さなければ意味がない。「社会主義は滅びます」「資本主義は滅びます」といった恩師の言葉通りの社会になってしまった。
官僚といえば武士、その官僚が武士道精神を失って国民からそっぽを向かれた。そこで、官僚を減らし効率化重視の小さな政府を目指すことになった。だが、法律前の倫理観欠如の状況での競争原理の導入は怖い。お縄にならなければ何をやっても良いとの詭弁が支配するからだ。この本を読んで、自分なりの回答を得てほしい。「品格」、何とも響きの良い言葉である。
※この文章は上野会計事務所さんが発行している冊子から転載させていただいております。


